人生意気に感ず「中国全人代の状況は。小説“死の川を越えて”の一場面。石原・小池の表情の差」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「中国全人代の状況は。小説“死の川を越えて”の一場面。石原・小池の表情の差」


◇中国全人代が5日始まった。北京の人民大会堂には全国の代表約3千人が集まる。この大会が今年特に注目されるのは、中国が様々な問題を抱えることが第一の理由であるが、他にアメリカとの関係があるからだ。世界の二つの覇権国家がどのように対峙するのか、中国の姿はこの全人代で窺える。

 

 李克強首相は脱グローバル化と保護主義が広がり世界が不安定になることに不安を示した。これはトランプの保護主義に対する懸念であることは明らかだ。

 

◇米中のそれぞれに対抗する姿勢は防衛予算に現われている。トランプは中国の南シナ海など海洋進出に対抗するべく航空母艦の増強などを目指して大幅な軍事費増強をすでに打ち出した。全人代もこれに対抗して、軍事費増大を事前の報道で明らかにした。実は中国の軍事費増大の方向は我が国の安全保障にも重大に関わる問題である。尖閣諸島への中国の圧力は日ごとに強くなっている。中国はアメリカに対抗して自国の主権を守るためと称して軍備を増強するが、それは日本への脅威の増大を意味する。日本の来年度予算はこのような視点から考えねばならない。

 

◇私の上毛新聞連載の小説「死の川を越えて」は、今週23回、24回となる。23回では、いよいよ県議会が登場する。ハンセン病が県民の生死と直結し、差別と偏見に関わる問題である以上、県民の代表たる議会がこれを取り上げることは当然である。

 

 物語は、森山抱月という県会議員が湯の沢の集落を訪ねるところから始まる。この人物は森川抱次という実在の県会議員がモデルである。議会で意義ある発言を為すためには実態を知らねばならない。これが湯の沢を訪ねた目的であった、集落を貫いて、死の川と呼ばれる生命の存在を許さない湯川が音を立てて流れている。森山議員を待つ人々の中に美しい女性こずえと、かわいい男の子正太郎がいた。

 

 森山は女を一目見てはっとして「もしやお品さんの」と万場老人にささやく。また、正太郎の頭をなでながら「可愛い坊やがなぜここに」と不思議そうに尋ねる。森山議員はハンセン病の人たちが助け合って逞しく生きる姿に心を打たれる。

 

◇石原慎太郎と小池百合子、両氏の顔を並べて見ると対照的だ。一方は泣きっ面、他方は輝いている。「果し合い」の勝負はついたかのようだ。(読者に感謝)