人生意気に感ず「テロ対策とテロ準備罪創設。トランプの品格」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「テロ対策とテロ準備罪創設。トランプの品格」

◇平和な国日本を脅かす最大の課題はテロである。宗教や世界の様々な矛盾と結びついて信じ難い自爆テロを繰り返す組織が国家的規模に発展して久しい。「IS」である。

 

 アメリカを最大の標的とするが、原発を抱え五輪を控える無防備な日本。そして、世界の観光客が押し寄せる日本。平和ぼけと言われる日本人の関心は薄いが、テロは私たちの日常生活の敵である。まさにその対策は焦眉の急。

 

◇ISは国際テロ組織だから対策には国際的協力が不可欠。そのための国際条約である国際組織犯罪防止条約に先進国で唯一日本は加盟していない。加盟には、この条約に対応する国内法が必要なのに、それがないからだ。今やっとその国内法整備の取組が本格化した。なぜ遅れているか。犯罪を「計画段階」で処罰対象にするため、不当逮捕などの人権侵害を引き起こす恐れがあるからだ。「居酒屋で上司を殴ると相談しただけで逮捕される」などという誤報が広まったこともあった。危険の切迫性を理解しないもの。近く検討される法案名は「テロ等準備罪」。対象はテロ組織を筆頭に暴力団、薬物密売組織、振り込め詐欺集団など。平和な国日本は、おとぎの国ではない。世界の渦巻く奔流の中で美しい国を守らなくてはならない。

 

◇トランプ次期大統領の記者会見は、この男の不可解さを一層深める結果となった。品格のなさをさらけ出した。品格とは国家のそれ。淋しく去っていくオバマ大統領にはそれがある。アメリカ国民は大統領選で壮大な間違いを犯したのではないか。選挙戦でクリントンに投じた票はトランプを上回っていた。国民を分断した状態でアメリカは世界的役割を果たせるのか。ISに対する世界の結束を維持できるのか。ISを支える力は世界の矛盾の中に潜む。トランプ氏はIS対策でロシアと組んで、ISを掃討する考えらしいが、プーチンのロシアもおかしな国だ。そのロシアにトランプは変な弱みを握られているらしい。サイバー攻撃に助けられて当選し、ホテルでの性的スキャンダルを報じられる大統領のかざす正義に説得力はない。アメリカの国家的品格は何といっても、民主主義という人類の理想である。20日の就任演説は、この建国の理念と整合するものでなければならない。語る人が偽物か本物かはこの理念に照らして明らかになる。(読者に感謝)