人生意気に感ず「天皇譲位の意味。放射能をばい菌といじめ。鳥インフルの恐怖」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「天皇譲位の意味。放射能をばい菌といじめ。鳥インフルの恐怖」

◇天皇の生前退位、譲位を巡る有識者会議が大詰めを迎えている。何が問題でどこが重要なのか。それは日本国憲法に凝縮されている。

 

 天皇は日本国と日本国民統合の象徴で、その地位は日本国民の総意に基づく(第1条)。この第一条は日本の長い歴史を物語る。天皇制がなければ日本人の心、日本の文化は瓦解すると私は信じる。天皇の意志を尊重するのは非常に重要だが、容易に認めると連綿と続く制度が崩れる恐れがある。

 

 しかし、現実は厳しい。日本の役割が高まる中で天皇の公務は激しい。天皇がこれに耐えられるか、負担を軽くなければならない。表面に出すことを遠慮しているが、認知症の問題は避けられない。一代限りの譲位を認める特別法の制定が考えられているが、超高齢社会の中で同様の問題が予想されることから特別法の対応にも問題がある。一方で憲法は皇室典範によって「摂政」を置くことを認めている(第5条)。

 

 以上を考慮すると、皇室典範の改正の中で柔軟に対応することが妥当なのではないか。現在、憲法改正が盛んに議論されている。現行の天皇制堅持にほとんど異論はないが、自民党の改正草案では、「天皇は国の元首であり」と明記している。

 

◇私が県会議員の時、教育問題についてよく発言したが、その中でも強調したことはいじめ問題だった。明子ちゃんの自殺では、いじめの自殺を群馬でストップさせねばならないと本会議で訴えたが一向に減らない。教育の無力を痛感する。

 

 最近感じることは、無知・偏見が差別といじめを生むという新たな状況だ。原発事故で福島から避難した生徒にばい菌とか賠償金をもらっているとか言って、心にナイフを突き刺している。軽い気持ちで言っているのだろうが福島の生徒とすれば、地獄の惨状を引きずっている身として、居たたまれない筈だ。学校が原発事故をきちんと教えないことに問題がある。私は、小説「死の川を越えて」の中で無知が差別と偏見を生むと書いたがこの種の問題は形を変えて絶えず現われると感じる。

 

◇鳥インフルが猛威をふるい始めた。青森、新潟で合わせて約50万羽の殺処分。韓国では500万羽とか。新型インフルの恐怖を思う。それはウイルスが変異して人から人に移る事態だ。かつてメキシコの豚インフルから始まって群馬でも死者が出た。あれを警鐘として生かさねば。(読者に感謝)