人生意気に感ず「象徴天皇制の素晴らしさ。楫取素彦の紙芝居をやった。次は日本国憲法だ」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「象徴天皇制の素晴らしさ。楫取素彦の紙芝居をやった。次は日本国憲法だ」

◇世界のいろいろな国を見て来て、日本は良い国だと思う。良さを支えるのは安定した文化と秩序である。その中心に絶えず天皇がいた。毎日が地獄のような戦国時代であっても、京都は日本民族の心の支えであった。70年前の敗戦の時も天皇の存在が日本人の精神の瓦解を救った。天皇は神話の時代から、「日本国の象徴」であり、「日本国民統合の象徴」であった。日本国憲法第一条のこの文言は、歴史的事実を表現したものである。

 時の政権が誤った国策のために天皇を利用したことがあったとしても、日本の歴史の上で果たす天皇の役割は不変である。軍国主義が去って、平和と文化と人間が日本を支える柱となり、象徴天皇は一層輝きを増した。

 憲法は歴史的な価値を基本に据えたものである。日本国憲法第一条に天皇を位置づけた為に、憲法はしっかりした日本の礎石となった。「3分の2」が実現し、天皇の生前退位がにわかに表面化し、憲法改正が急に国民の目前に現れた。今こそ、第一条をしっかりと見詰めるべきだ。

 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は主権の存する日本国民の総意に基づく(憲法第一条)。ちなみに、自民党の改正草案は、この一条の中に、天皇は「元首であり」が加わる。天皇を元首とする考えは現在の学説でも珍しいことではなく象徴性と矛盾するものではない。

◇16日、中国大使館の書記官等を迎え、私は歓迎の一環として紙芝居を披露した。題は「吉田松陰と楫取素彦」。中国人の客は紙芝居の文化を知らない。一方、明治維新には大いに関心がある。私の「芝居」を大変面白いといって喜んでくれた。彼らは、紙芝居が訴える日中の歴史と文化の結びつきにも心を動かされていたようだ。シルクの歴史、黒船来航に見る西洋の巨大な外圧などに触れたからだ。

◇もう一つの紙芝居「前橋の一番熱い日」が完成した。昭和20年8月5日の前橋大空襲がテーマ。原作は私で、絵の構想も私が提供した。来る8月5日に私が実演する。防火訓練の場面でこんなセリフがある。「おかあちゃん、戦争負けるの」、「しっ、そんなこと言ってはいけません。必死で戦い抜くのよ」。前橋の空襲の時、4歳であった私の姿と重なる。今、構想中の紙芝居に「日本国憲法」がある。憲法軽視の人々と世想にぐさりと訴えたい。(読者に感謝)