人生意気に感ず「みなかみ町の中国大使夫人。トランプと日米関係。オバマの発言」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「みなかみ町の中国大使夫人。トランプと日米関係。オバマの発言」

◇昨日(8日)。みなかみ町へ。関越道を進むと新緑の山々が美しい。みなかみ町日中友好交流協会主催の講演会があった。私は群馬県日中友好協会会長として招待を受けた。講師は、中国大使夫人汪婉氏。東大の大学院を修了され、日本に関する理解は深い。

 汪さんは、「相互理解の重要性」と題して日中関係の重要性と課題を語った。注目された点は、日中間が新しい時代に入ったこと、観光の重要性など。観光については「観光は平和産業であり、それは平和な地域産業にのみ存在する」と強調していた。その中で、「爆買い」で話題の中国人客は、最近、大都市から地方の特色に注目するようになったこと、中国人客が減ることがあるとすれば、大災害と日中関係の悪化であると指摘しておられた。

 最近の調査では、海外旅行する中国人の最も多くは日本を望むという。それにも拘わらず日本人の中国感情は悪い。この背景に、対中国の重要な課題があると汪さんの話しを聞きながら思った。日中間の新しい展開は、世界史的にダイナミックだ。その先は、アメリカの大統領選の行方とも大きく関わる。トランプがもし大統領になれば、日米安保が大きく変化し、それは日中間に大きな影響を及ぼす。汪婉氏は、安保関連法案についても触れた。この法案を通すため、日本政府は「中国脅威論」を材料にしたというもの。

◇連休の間にも、アメリカ大統領選の状況は大きく変化した。共和党の候補にトランプが指名されることが確実に。民主党の方はクリントンが確実だから、結局、トランプ対クリントンの戦いになるだろう。アメリカの民主主義が健在なら、クリントンが勝利するに違いないが、トランプを支持する国民が多いことから、いずれにしても、今後の日米間に大きな影響を及ぼすことは必至で、このことは日中関係をも動かすに違いない。

◇オバマ大統領は、6日の記者会見で、「大統領選は娯楽ではない。大統領の座をめぐる闘争であり、厳格な基準で候補者を吟味することが必要だ」と、国民に冷静な判断を呼びかけた。「私たちは深刻な時代に生きている」とも語った。報道が、トランプの動きを見せ物やサーカスのように見ていることに懸念を表明したのだ。ヒラリー・クリントンの悲壮な姿がトランプと対象的だ。アメリカの民主主義が世界の新しい流れを作ろうとしている。(読者に感謝)