人生意気に感ず「萎縮する議員。ヒトラーと満州。IS恐怖症と世界」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「萎縮する議員。ヒトラーと満州。IS恐怖症と世界」

◇「米国は黒人が大統領になっている。黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ。まさか米国の建国の時代に黒人奴隷が大統領になると考えもしなかった」これは自民党の丸山和也参院議員が憲法審査会で述べたもの。丸山氏は記者会見で「誤解を与えるような発言をしたことを大変申し訳なく思う」と陳謝した。

 すぐ陳謝する軽い国会議員。重い問題を陳謝で済ますとすればそれこそ問題だ。米国で建国の時代に黒人奴隷が大統領になるとは誰も思わなかったのは事実である。現代のオバマ大統領の姿は、アメリカの民主主義の輝かしい到達点である。言葉たらずを説明出来なかったのか、批判に怯えてしなかったのか、いずれにしても国会議員が萎縮していく姿である。

◇前橋市三俣町のスナック殺人事件は、私が現職議員だった頃の大事件で、市民を恐怖に陥れた。平成15年、暴力団の抗争で無関係の市民が組員だと間違われて殺された。3人の死刑が確定。その1人である矢野死刑囚は別の人も殺しているとの文書を警視庁に提出していた。矢野死刑囚は更にもう1人の殺害もほのめかしているという。死刑執行を前に全てを告白する気になったのか。人を殺すことを何とも思わない闇の世界の恐ろしさが窺える。同時に、そういう殺人鬼も死を前にして真人間に戻ったことを示すものか。死はそれほどに重い。死刑問題の本質をしっかり考えたい。

◇20日(土)は大胡シャンテで「満州」の講演を、27日(土)はふるさと塾で「ヒトラー」を語る。二つの話は時代的に重なり、全体主義国家の侵略の姿として共通の問題を含む。つい最近、満州で地獄を見た人々の「体験集」が出来、私は巻頭言を書き、特別寄稿を寄せた。1931年、満州事変。翌年満州国建国、この年ヒトラーのナチスは第一党となった。

 アメリカの独立革命、及びフランス革命に源を発する民主主義はナチスの軍靴に踏みにじられていった。1940年、日独伊三国同盟を結び翌年太平洋戦争突入となる。

◇世界は今、再び大変きな臭くなってきた。その源はISである。難民がヨーロッパに押し寄せている。ドイツもフランスも理性を失いつつあるように見える。ドイツに於ける極右の台頭はヒトラー時代を想起させる。日本も少子化が進む中で移民受け入れは避けられない。文化を守り国を守るための新たな課題が生まれつつある。(読者に感謝)