人生意気に感ず「ローマ教皇の勇気。宗教とは。イスラム国の脅威が近づく」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ローマ教皇の勇気。宗教とは。イスラム国の脅威が近づく」

◇ローマ教皇フランシスコの勇気ある行動が胸を打つ。南米大陸出身の初めての教皇。アルゼンチン出身である。現在、ケニア、ウガンダ、中央アフリカの3カ国を歴訪中。これらの国々はテロの危険性が高い。白人が勝手放題をした歴史を引きずっている大地だ。

 ケニアの首都ナイロビでは2013ショッピングモールの襲撃事件、ウガンダの首都カンパラではW杯決勝を観戦中レストランの客を狙った襲撃事件。そして、中央アフリカではイスラム系住民とカトリック系住民の内戦が続いている。しかも、パリの大規模テロの直後。教皇は防弾チョッキも防弾ガラス付乗り物も使用しない。命は天にありという決意と信念を示すものだろう。

 カトリックは歴史の上で大きな罪を犯した。コロンブスに続いて進出した新世界では、スペイン、ポルトガルがその侵略政策によって膨大な原住民を迫害したことと無縁ではなかった。南米アルゼンチン出身の教皇の胸にはそのような歴史の悔恨が根づいているのかも知れない。

 しかし、カトリックには人間の良心があった。スペインの政策を批判した神父ラス・カサスがあったし、戦国時代の日本に飛び込んできたザビエル、そしてアウシュビッツの餓死室に進んで入ったコルベ神父もいた。このような例は枚挙にいとまない程だ。

 キリスト教は宗教改革を経て進化した。イスラム教に宗教改革と言えるものはあったのだろうか。宗教と結びついて自爆テロを実行することをどうしても理解できない。暴力に対して力で対抗することでは根本の解決にはならない。教皇の勇気ある行動は爆撃機による軍事行動にまさるものだ。

◇世界の多くの若者がイスラム国に集まり、洗脳されて帰国している。アジアにはイスラム教徒が多い。中国の奥地、そしてインドネシア、フィリピンなど。専門家によれば、インドネシアでは、シリアからイスラム国の戦闘員の帰国が始まっているという。バリ島で日本人を含む200人以上が犠牲になった2002年の爆弾テロはアフガンから帰国した過激派が起こしたものだ。イスラム過激派は今、「イスラム国」の影響下で東南アジアにテロの受け皿組織を作ろうとしている。テロの拠点が遠い中東から一歩一歩日本に近づいている。彼らは弱い所を狙う。弱いといえば日本だ。丸腰で国家と国民を守れるのか。このことが今、突きつけられている。(読者に感謝)