人生意気に感ず「75歳で1時間16分。叙勲に思うこと。学士会館の東大総会で楫取を」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「75歳で1時間16分。叙勲に思うこと。学士会館の東大総会で楫取を」

◇11月3日、前日と打って変わった快晴。この日の為に毎日トレーニングし、体調を整えた県民マラソンである。今年はフルマラソン導入により状況が大きく変わり、10キロのコースもほぼ半分は国道17号を走ることになった。

 脹脛(ふくらはぎ)に少し緊張を感じるのは3日前の警察マラソンで頑張り過ぎたせいか。

 8時40分スタート。北風に向かって17号を北上し、田口町で折り返し利根川沿いの国体道路を南下。ホイホイサッサホイサッサ。脹脛のことも忘れ、踏みしめる足元に確かなものを感じる。マラソンは私の人生の象徴なのだ。ゴールを直前にして親友アームさんの息づかいに気付く。同時にフィニッシュラインを越えた。すぐに完走賞をもらう。1時間16分53秒。我が人生の感激の勲章である。私は直前の警察マラソンの日(10月30日)、満75歳を迎えていた。

◇この日、叙勲が新聞発表になり、私は旭日小綬章を賜った。実は数日前からかなりの反響が寄せられ、叙勲というものの重みと、その背後にある天皇制への国民の感情を肌で感じていた。7期の県議生活とそれを支えてくれた多くの人々のことを思い慎んで拝受した。

 旭日章は我が国最初の勲章で6ランクに分けられ、旭日小綬章は4番目である。今日県庁で伝達式があり明日皇居へ向かう。

 私はこの賞を得て、日本の歴史に占める天皇制を改めて思った。天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴である(日本国憲法一条)。これは長い日本の歴史を踏まえ、天皇が日本及び日本人の精神的文化的な基盤であることを示すもの。戦後の日本経済が驚異的に発展したのは、この精神的文化的基盤があったからこそと私は考える。私は自分の叙勲でこのことを実感した。叙勲は栄典であり、その授与は、「栄典の授与」として天皇の国事行為に当たる(憲法第7条)

◇10月30日、午後7時から神田の学士会館で一高東大弁論部の総会があり、私は「楫取素彦」を話した。会を運営する在校生約15人は楫取の存在を知らなかった。楫取が初代県令として人間の尊重、女性解放(廃娼)に尽力したことを、ペルー船籍の奴隷船マリア・ルーズ号事件と関連づけて話した。娼妓解放を宣言した太政官布告第295号。これは群馬の楫取県令や議会人にインパクトを与えたに違いない。楫取の「映画」がアメリカで最高賞を得たのは人権の史的意義にスポットを当てたことが評価されたに違いないということも語った。(読者に感謝)