人生意気に感ず「参院の攻防。関東軍の暴走が。ふるさと塾。特攻の悲劇」
◇昨日の参院特別委の攻防はなかなか見応えあるものだった。参院は理性の府でと言われる。「衆院の暴走を防ぐために存在する」という表現があった。一強の自民は数に任せて衆院で暴走気味と見られている。それを防ぐ役割をはたして参院は果たすことが出来るか。
◇原発とテロが論じられた。その中で、「福島第一原発の事故は何故起きたか」と問われ、産経大臣は国会事故調査委員会の結論を引いて次のように発言した。「関係者、東電などは安全神話に立って都合のいい判断をし、必要な対策を先送りした状態で3・11を迎えた」。政府の責任を認めた大胆な発言であった。また。自衛隊に関して、「民主的統制」が必要と強調する安倍首相の言葉もあった。
◇かつて、関東軍に対する民主的統制の失敗が太平洋戦争につながったと、私は昨日のふるさと塾で訴えた。再開した「ふるさと未来塾」は大変盛会であった。「今国会で争われていることも、心に考える座標軸がないとマスコミに言われるままに右にも左にも動かされてしまう。座標軸は歴史から学ぶことが出来る」と私は冒頭の再開の挨拶で述べた。
満州事変、満州国、日中戦争、太平洋戦争と語り、最後に原爆投下に及んだ。アメリカは国を挙げて開発に取り組み、昭和45年の7月にはニューメキシコの砂漠で実験に成功。7月26日は太平洋のテニアン島に運ばれた。開発で競ったドイツは既にこの年5月に降伏。残るは日本だった。遂に8月運命の時を迎える。6日広島、9日長崎だ。投下目標は京都が最有力だったがスチムソンが「永く民族の怨をかう」と強く反対し外された。
◇前記のように参院で原発が語られたが原発と原爆は同根のもの。人類史上初めて原爆の惨劇を体験した日本が原発を推進することに国民はもっと深く激しく怒るべきではないか。次回のふるさと塾は、国会事故調の「報告書」を取り上げようかと考える。今後、ふるさと塾は従来の通り原則的に毎月第4土曜日に行うことを宣言した。参加者の魂に触れるようなホットな塾を心がける。飛び入りの参加も歓迎する。
◇片道のガソリンで突っ込む特攻作戦ほど非人道的作戦はない。作戦の産みの親といわれる大西滝治郎は飽くまで終戦に反対だった。特攻で死んだ連中にわびるため苦しんで死ぬと言って腹を切り介錯を拒否し明け方まで苦しんで死んだ。地獄に突っ込んだ無数の若者の悲惨さを思う。(読者に感謝)