人生意気に感ず「新国立競技場白紙に。館林で楫取を。小説の中の寿」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「新国立競技場白紙に。館林で楫取を。小説の中の寿」

◇新国立競技場の計画が白紙に。安倍さんの決断を見て東京五輪がにわかに前方に立ち上がってきた感じた。2020年の東京五輪・パラリンピックのメイン会場。建設費が2550億円とはいかにも高い。ある専門家は半分以下で出来ると言っていたのだ。当然のこととして猛烈な批判が出ていた。批判にこたえて計画をやり直すと間に合わないというのが関係者の意見だった。組織委員会、元首相の森さんも「間に合わない」と激しく発言していた。

 安倍首相は、間に合うことを確かめた上で白紙撤回を決断し明言した。これは大変重要なことを意味する。それは、トップが決断すれば、ゴタゴタ意見があっても出来るということ、また、他にも大変な税金の無駄になる大きな企画が見逃されて平然と行われていく例があるに違いないということだ。この度の安倍さんの決断を見て、これを原発政策に及ぼして欲しいと思った。

 設計の模型で一際目をひくのは、屋根を支える二本のアーチ。キールアーチと呼ばれ、400mに及ぶ鋼鉄制の構造物。これを設置するためには近くにそのための工場を設ける必要があった。

 安倍さんとすれば、安保関連法案採決のマイナスを少しでも埋めたいという計算もあったに違いない。

◇館林の経済人の集いで、昨夜「楫取素彦と吉田松陰」と題して講演した。元同僚の須藤和臣県議が私を紹介した。館林は暑さで有名になったものだ。昼間の酷暑の影響か、私は講演の途中珍しく疲れを感じ、幕末・維新の志士たちから力をもらうことを念じて頑張った。

 話しの中で、産経新聞に連載中の私の小説・楫取素彦物語に触れた。小説は想像力で作中人物を動かすので、楽しんでもらえると思ったのである。現在、62回まで来た。僧行薫が獄中の人に法話を聞かせる場面が続く。上州の無宿人赤城の又蔵は忠治親分の下にいたこともある男で、「あっしのような悪党に人間の心があるのでごぜえやしょうか、阿弥陀様とやらはこんな男にも目をかけてくれるんでごぜえやしょうか」と問う。又、寿は求めに応じて人々の前に正座して語った。「阿弥陀様の弟子の寿と申します。兄松陰も心の底に阿弥陀様をもっておりました。兄は30歳で首を切られ世を去りましたが、最後の姿は立派でした。阿弥陀様のもとへ行くという信念があったからです。打ち下ろされる白刃の下でナムアミダブツを唱えたのです」(読者に感謝)