人生意気に感ず「裁判もせず処刑とは。朝鮮総連の息子逮捕。拉致は」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「裁判もせず処刑とは。朝鮮総連の息子逮捕。拉致は」

◇追い詰められた悪魔の断末魔の姿か。北朝鮮の異常な恐怖政治はそのようにも見える。金正恩第一書記に不満を示した高官(国防相に当たる)が4月30日に処刑されたという。人民軍部大会で居眠りしていたことも理由に挙げられているらしい。

 処刑は、裁判も行われないまま、平壌市内の軍射撃場で軍幹部ら数百人が見つめる中で行われた。見せしめの公開処刑は、これまでも多く行われてきたらしい。中には火炎放射機で跡形もなく焼き殺すという残虐ぶりも伝えられてきた。

 このような事態は何を物語るのか。金第一書記の側近に対する極度な不信感とこうまでしなければ維持できない体勢の状態を示すものだろう。報じられた人民軍幹部大会の写真では金第一書記の隣り2番目に玄永哲氏の姿がある。玄氏は、この数日後に逮捕された。

 一連の公開処刑、特に今回の処刑は、国家が自ら正義を放棄したことを示すものだ。国際的にも孤立し経済も絶望的な北朝鮮。本来なら国家の危機を救うために身を捨てる覚悟で意見を述べる忠臣がいるはずだ。側近を裁判なしで公開処刑するとは、それさえも許さないこと。北朝鮮は自ら首を締める行為を始めた。武器だけは強大なものを持つ国。何とかに刃物とはこのこと。玄氏の処刑後、北朝鮮はミサイルを発射した。「何が起きても不思議ではない」という軍事筋の見方が出ている。このような隣国の存在を見詰めて私たちは国防を考えねばならない。

◇マツタケ不正輸入で挑戦総連議長の次男が逮捕された。これに対する北朝鮮の対応はいつもながら凄い。これも「処刑」の恐怖政治の奥の院から出てくるように聞こえる。「不純な政治動機による挑発行為だ」、「総連に対する迫害は、朝日関係を取り返しのつかない最悪の事態に追い込む」と吠えている。追い詰められた泥棒が開き直った姿。北朝鮮の一体の姿に見える。このような国と「拉致」問題を交渉することの難しさを思う。

◇拉致再調査の約束の期限7月が迫る。進展なき状態が続くことは許せない。自民党は、裁判強化の対応策を検討するプロジェクトチームを発足させた。思えば袋をかぶせられ連れ去られた人々を長い間助けられなかった国家の責任は重大だ。日朝は光と陰。陰の部分から魔の手が伸びる。道連れはご免だ。(読者に感謝)