人生意気に感ず「ネパール地震に思いやりファンド」を。フジモリは悲しい」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ネパール地震に思いやりファンド」を。フジモリは悲しい」

◇ネパールの大地震は凄まじい。そして身近な存在なのだ。私が役員をしている日本語学校にはネパールの若者が百人以上いる。カトマンズには分校もあり、そこの女性徒が怪我をしたという情報がある。県内には千人以上のネパール人がいる。今日、ロイヤルに集まって支援委員会を立ち上げる。

 ネパールといえばエベレスト。大地震は世界の最高峰を揺るがし大きな雪崩を起こした。登山の季節である。雪崩はキャンプを襲い多くの犠牲者が出ている。多くの人が命を賭けてエベレストに惹かれるのは天空にそびえる荘厳な姿ゆえである。理屈を抜きにして人間はそこに神の姿を重ねるに違いない。永遠の理想と崇高なるものの象徴である。

 ネパールの大地震は、神の山エベレストが地上の醜い人間の所業にたいして「いい加減にせい」と一喝した姿にも思えてしまう。

 ネパールは北海道の2倍程の農業国であり、発展途上国である。親日的な国で最近の国王夫妻の来日は私たちに好印象を与えた。県内で学ぶネパールの若者は純粋で日本を尊敬している。彼らの期待を裏切ってはならない。欧米志向の日本は途上国を見下すところがあった。日本語学校が「おもいやり」の心でアジアの留学生に接しようとしているのはこの反省に基づくともいえる。この大地震に当たり、私たちの誠意を示したい。「思いやりファンド」を造り、救援の実を上げたいと考えている。

◇国際ニュースでもう一つ気になるニュースは、76歳の元フジモリ大統領。禁錮25年で服役中。舌の腫瘍で数度の手術。高血圧が悪化してリマ市の病院に入院したという。フジモリが大統領選に出た時、アンデスは燃えた。スペインに支配された悲劇の歴史。虐げられた人々はフジモリにサムライを重ね、日本の経済力を期待した。当選して熊本県に来たとき「私の血は100%日本人」と叫んだ。毎日が血で血を洗うようなテロを撲滅し、ハイパーインフレを克服した。私たちがペルーを訪問した後に日本大使公邸占拠事件が起きフジモリは断固とした態度を示した。あれが絶頂期。

 強権の発動は墓穴を掘ることになった。独裁の国は選挙で負ければ政敵に仕返しされる。韓国もそうだ。それにしても最近のフジモリの姿は悲しい。76歳の病身には再起を賭ける情熱は残されていないだろう。マチュピチュに立ちペルーの暴虐を思い涙したことが思い出される。(読者に感謝)



※土日祝日は中村紀雄著「甦る楫取素彦」を連載しています。

 5月6日からは「小説 楫取素彦」を新連載します。