人生意気に感ず「三俣事件の解決。人間を物体視する犯罪。今年最後の塾」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「三俣事件の解決。人間を物体視する犯罪。今年最後の塾」

◇今年も暮れる。三俣事件が急転解決してよかった。容疑者の26歳男性は23日建造物侵入で逮捕されていた。老夫婦の殺人と殺人未遂を認め、日吉町の老人殺害への関与も認めているという。今後詳しいことが明らかになるだろう。

 土屋和也という青年は、報道によればワンルームマンションに住む普通の若者である。強盗殺人ということになれば、3人の殺傷だから極刑も予想される。三俣では過去に一般住民も巻き込んだ暴力団抗争事件があり3人が死刑判決を受けている。近隣住民とすれば今回の事件と合わせて大きな不安の種となっていたに違いない。

 殺人が日常の出来事になっている。遺体の発見などが伝えられない日が珍しい程だ。殺人への社会の捉え方が大きく変化している。人を殺すことは、古来、特別の究極の犯罪だった。そういう考えが薄れていると思う。金のために簡単に殺す。人間を物体とみて簡単に殺し遺体を切断する。殺人を犯す人は今や普通の市民なのだ。そういう恐ろしい時代に入ったことを私たちは真剣に受け止めねばならない。

◇親族の死体を何重ものポリ袋に入れて捨てるという事件があった。葬儀を避けたものと思われる。この事件の示す意味は重大である。死ねば物体と見ているのだ。霊を無視する考えであり、人間関係の希薄化と崩壊を象徴する出来事だと思う。日本の社会が崩壊しつつある。心と道徳を重視する社会の基盤を立て直さねばならない。

◇27日は、今年最後の「ふるさと塾」だった。テーマは「原爆と原発」。1938年、ドイツ人科学者による「核分裂による膨大なエネルギー発生の発見」から話を始め、原発がはねた場合、その放射線の被害は「風向き」によることを気象庁の資料を使って主な原発について説明した。政府の原発政策は電力会社と共に国民を欺いてきたという結論になった。ほとんどの原発が地震の巣の上にある。そして巨大地震が近づいている。日本はどうなるのか。時間を少し早く切り上げ、パンとコーヒーで座談会に入った。パンは寄附を受けたもの。コーヒーはポットを持ち込んだ。ロの字に座った人々から有意義な意見が出て一年のよい締めくくりとなった。来年も「ふるさと塾」は続けると約束。進化の手ごたえを感じた。(読者に感謝)