人生意気に感ず「3分の2の意義。民主主義の危機。一票の価値。楫取」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「3分の2の意義。民主主義の危機。一票の価値。楫取」

◇「3分の2」を超える大勝。この数字の意味は余りに大きい。憲法改正に向け大きく前進したからだ。世界で最も改正が難しい部に属する日本国憲法は、「各議院の総議員の3分の2以上」を改正発議の要件と記す(第96条)。

 こんなチャンスは滅多に来ない。次は振り子が必ず戻るに違いない。憲法改正は安倍政権の悲願だ。憲法改正は日本の運命にかかわる。なのに、ほとんど選挙で議論されなかった。国民は、この点も任せたことになるのだ。

◇外国のメディアが冷静にこの大勝を見ているのが気にかかる。「戦後最低の投票率。自民党以外に選択肢がなかった。日本の民主主義を懸念」と。この指摘は正鵠を射ている。

 選挙が民主主義の基盤であるのは、主権者である国民の意思が表明されるからだ。52%の投票率で国民の意思といえるか。選択肢がないのに、「選んだ」といえるか。「選ぶ」とは、複数を比較して判断する作業である。だから投票率が極端に低く、選択肢がないことは民主主義を形骸化する。

◇更に、民主主義と選挙に関して根本的に重要なことは「平等」ということだ。一票の価値が平等でなければならないことは、小学生でも分かること。民主主義の社会はかつての身分制を否定して生まれた。身分制の否定は人間の平等に立脚する。一票の価値が地域によって大きくことなる憲法の平等原則に反するとして選挙無効の訴えが起こされた。前回の衆院選に関し最高裁は「違憲状態」と判断を下した。この時は最大格差、2・43倍を問題にした。今回は、宮城5区と岡山各区を比べて1.57倍の格差が、あったとして訴訟が始まった。一見、難しい問題だが単純化して考えねばならない。私たちの立つ基盤が崩れようとしているのだから。津波、地震、火山よりも重要な問題なのだ。

◇昨日は県議会の最終日。自民党控室の議員の顔は大勝を映して明るかった。その中で、野党の比例復活を残念がる声が聞こえた。一区の宮崎氏、二区の石関氏だ。私たちから見れば小さな芽だが、彼らにすれば大変な成果に違いない。一議席獲得に違いはないのだから。自民が謙虚さを失えば次は大変なことになる。

◇昨日夕刻、金融機関の会合で楫取を講演した。新井領一郎が示したビジネスマンの「至誠」に人々は熱心に耳を傾けてくれた。

☆私の後継者、萩原ゆうじ君は慶応卒・30歳の公認会計士。知性と信頼をと意気込む。