人生意気に感ず「5月議会で楫取を。大川小訴訟。第一原発から逃げた人々」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「5月議会で楫取を。大川小訴訟。第一原発から逃げた人々」

◇5月議会が間もなく始まる。それに備えて今日は役員選考、所属委員会等を決める。私は文教警察常任委員会、人口減少対策特別委員会を希望している。一般質問は6月3日、最終バッターとして登壇する予定だ。質問項目は検討中だが決めているものに、「楫取素彦」と中国問題がある。楫取は、県議会に入って以来続けてきた「近代史をもっと重視せよ」という主張の一環として取り上げる。今、登壇した状況を想像する。檀上の私の胸には長い県議生活を振り返った感慨が湧くことだろう。

◇「3.11」から3年が過ぎ、大災害が風化していく。原発事故と天災。大災害は今後もあるのに教訓が生かせなくなる。これでいいのか、今それが問われるべきだ。

 風化させない上で大きな意味を持つのは大川小訴訟。大川小と船越小は同様の状況下で現場のリーダーの判断が明暗を分けた。宮城の大川小では逃げなかったため74人の死者行方不明者が出たが、岩手の船越小は校務員の必至の訴えで裏山へ駆け登ったため全員が助かった。大川小では裏山へ逃げたらという児童の提案もあったといわれる。リーダーが生きていたら責任を問われて大変だったであろう。第三者調査委員会もさしたる結果を出せなかったので訴訟に踏み切った。訴訟の場に全部出して教訓の材料にしなければならない。

◇教訓を引き出すには事実を明らかにすることが大前提。ここで、第一原発事故に関して重大な事実が隠されていたことが報じられた。第一原発にいた所員の9割が吉田所長の命令に反して撤退していたというのだ。その直後に放射線量が急上昇。撤退のため対策が遅れた恐れがある。撤退者の中には事故時に現場で重要な役割を果たすメンバーもいたといわれる。この構図は、沈没する船から真っ先に逃げ出す船長の姿に似ている。

 首都直下型、南海トラフ型などの大地震が近づいている。火山も眠りを醒まそうとしている。多くの原発が危機に晒されている。

◇群馬は大丈夫という「安全神話」が依然として続いている。「安全神話」にあぐらをかくということには2つの重大な意味が含まれる。1つは災害対策を遅らせること、もう1つは自分だけ良ければいいという自己主義の心理だ。「3.11」を天の戒めと受け取るとき、その重要な点は他人のこと、社会全体のことを考えない日本人の心の貧しさを反省することである。(読者に感謝)


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