人生意気に感ず「集団的自衛権と9条。小国の意地。楫取の感想文」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「集団的自衛権と9条。小国の意地。楫取の感想文」

◇昨日ある若者と集団的自衛権について話した。集団的自衛権とは何か。北朝鮮や中国と戦争になったら国民をどう守るのか。憲法改正は必要なのか。いずれもホットで現実的で差し迫ったしかも本質的な問題である。

 個別的自衛権の行使を認める従来の政府の憲法解釈も憲法9条の下でぎりぎりのものだった。それを解釈によって更に武力行使の範囲を広げ集団的自衛権行使まで認めようということで大騒ぎになっている。だからこの問題の根本の出発点は憲法9条である。

 憲法9条は素直に読めば現実的でない。そして日本の軍事力の現実と大きく乖離している。戦争を放棄し戦力を持たず国の交戦権を否定しているかだ。しかし正当防衛の権利まで否定していない。自衛権は自然権として持つ。ただその行使が制限されている。ゆるされるのは自衛のための「必要最小限」の行使。安倍首相の考えはこの「必要最小限」の中に他国を守るための武力行使も含まれるというもの。

 これは解釈の限界を超えるから憲法改正が筋だと思う。しかし、日本の憲法は世界でも最も改正が難しい部類に入る。だから解釈で目的を遂げようとする。邪道ではないか。国家の使命は国民の生命財産を守るためにある。そのためにアメリカと力を合わせねばならない。理想に過ぎる憲法の下で祖国を守る知恵を出さねばならない。

◇70年近くも平和が続いた。平和は当然のものと受け取るのは歴史を知らない人である。南シナ海が燃えている。中国の暴挙にベトナムが怒っている。かつて仏領インドシナといわれたこの地域はフランスと戦い戦後はアメリカと戦った。小さな国でも国民は屈辱に対しては誇りと命をかけて戦う。ベトナム人がフランスを破った壮絶なディエンビエンフーの戦いを思い出す。

◇昔フランスが支配していた頃、日傘の貴婦人が現地人に菓子を投げて与える光景があった。1053年のディエンビエンフーの戦いでフランス軍はホーチミン軍に降伏しフランスは撤退した。どろの地をもぐって前進する戦いでベトナム人は民族の怨みをはらしたのだ。ディエンビエンフーはハノイの西300キロにある。ハノイで中国への抗議が続いている。

◇先日四ツ葉学園で楫取の話をしたが中3全員から感想文が寄せられた。その一人は楫取のように信念を貫き通せる人になりたいと述べる。嬉しいことだ。(読者に感謝)


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