人生意気に感ず「オバマ来日の意義。ふるさと塾、国家の役割とは」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「オバマ来日の意義。ふるさと塾、国家の役割とは」

◇今日はオバマが来日する日。私には単に一人のアメリカ大統領の日本訪問とは思えない。壮大な世界史の一頁が目の前に開かれたように思える。世界最大の権力を手にした黒人大統領オバマ。歴史的視点がなければその重みは理解出来ない。安倍総理はどのように対面し何を手に入れるのか。中国と北朝鮮は敵陣営の出来事として鋭い視線を注ぐ。

◇オバマの来日の課題は日米同盟の強化確認とTPPの妥結である。オバマを空手で帰すことはあり得ないから必ず一定の結論を出すだろう。

 オバマ大統領の出現は人類の進歩と民主主義の到達点の象徴である。今月の「ふるさと塾」(267)は、オバマの出現を意識しながら私は語るつもりだ。

 「ふるさと塾」の主題は「ポーパタン号と咸臨丸」。長く続いた鎖国の扉を開いた国はアメリカだった。ペリーに続いてやってきたハリスは執念によって日米修好通商条約を結ばせた。この条約の批准のために日本の使節はポーパタン号でアメリカに向かった。咸臨丸の役目は護衛だった。二隻は荒れる太平洋を乗り切った。今日におきかえれば宇宙へ行くような冒険であった。万延元年(1860)のことで、前年、吉田松陰は処分された。松陰30歳、楫取素彦は31歳だった。日本の使節は国賓として空前の歓迎を受ける。日本人はアメリカの進歩した社会と工業を見て呆然としあきれるばかりであった。この旅行中日本では桜田門外の変が起き、井伊大老が死ぬ。翌1861年南北戦争が起き、その中で1863年リンカーンは奴隷解放を宣言した。一方通商条約に基づいて始まった貿易は日本の社会に大きな影響を及ぼした。特に群馬が受けた影響は大きかった。154年を経て、黒人大統領オバマが国賓として来日し、貿易に関する重要な取り決めを行おうとしている。壮大な歴史の流れから私たちは何を学ぶのか。

◇国家の窮極の役割は何か。もとより国民の生命と安全を守ることである。最近の日本では「3・11」でそれが問われた。韓国の沈没船対策では正に国の能力が問われ、政府は激しい批判にさらされている。新聞は「我が国は三流国家だった」と社説で書いている。船長が責任ある救助活動をしないで、義務を放棄して真っ先に逃げたことは、国の危機管理・指導の不徹底を現すものだ。韓国は常に北朝鮮の挑戦を受けている。民主主義は人命を尊重するという体制の優位を示さねばならない。(読者に感謝)


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