人生意気に感ず「地方で憲法を。集団的自衛権。冷戦再び。歴史教育を」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「地方で憲法を。集団的自衛権。冷戦再び。歴史教育を」

◇2月議会の本会議は終わり委員会審査に入った。本会議を振り返るとき憲法論が出たことは注目すべきこと。「憲法を改正してしっかりとした日本をつくるべきだが知事の考えは」というもの。深い議論にはならなかったが、地方議会で憲法は必須。日本国憲法は極めて歴史的産物。深い意味を知らないで、「押しつけ」、「改正」を主張する人が多い。「楫取素彦読本」のような易しい「憲法読本」が必要だと思う。楫取の「読本」は、最初が3千冊、次は2千冊ずつ版をかさね、現在第7刷を出すに至った。

◇日本国憲法は私たちの日々の生活に密着している。憲法が感じられないのは社会に波風が立たない時で、社会が激しく揺れる時は憲法の岩盤がむき出しになる。現在が正にその時。

 国会で集団的自衛権が激しく議論されている。日米安保条約は、日本の領域下でいずれか一方が攻撃を受けた時両国が共同して防衛すると定める。これが集団的自衛権を認めるものか否かをめぐり議論され、これ迄の政府は憲法9条の下で集団的自衛権の行使は認められないとの解釈であった。憲法9条を改正するのは極めて難しい。そこで、安倍首相は憲法改正でなく解釈の変更で目的を遂げようとしている。多くの批判はこの点に集まっている。憲法は鉄壁の牙城。それを迂回するのかというのだ。尖閣、北朝鮮を巡る脅威を前に憲法論議を闘わす時である。

◇ロシアはウクライナに軍を進めクリシア半島を掌握しつつある。他国に軍を入れることに世界の非難が集まる。かつての冷戦の再現を懸念する声も上がり、世界の平和を脅かす動きは経済に影響を与えるから円が上昇し株価が急落している。

 人類の歴史は戦争の歴史である。先の大戦も忘れ去られようとし、日本人の多くは戦争などあり得ないと高をくくっている。しかし歴史を振り返れば一発の銃声で戦火が広がった例もある。先日の日中友好協会の新年会では、尖閣で日中の船が並航しているときのアクシデントを真剣に懸念する声があった。

◇今日の学校教育は歴史教育を活かしていない。近現代を教えることに臆病になっている。「自虐的」などという風潮は無視し、確実な事実を提供し若者の胸に歴史を考える種を育てればよい。時々の歴史を作った人物を語り感想文を書かせることは効果的である。私は中学で楫取を語った後、感想文を書いてもらう。子どもたちは文に書いたことを忘れないだろう。(読者に感謝)


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