人生意気に感ず「税収大幅増。群大のチーム医療センター。古墳調査と誤導事件」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「税収大幅増。群大のチーム医療センター。古墳調査と誤導事件」

◇間もなく始まる2月議会に備えて、昨日、知事との政策懇談会を行った。県内景気回復の気運の中で平成26年度は大幅な県税の増収(増額135億円)が見込まれる。

 質疑に入り、私は中国関係について発言した。日中は依然として険悪な関係にあるが、こういう時こそ上海事務所を有効に活用して県内経済の発展及び県内企業の中国展開に資すべきだというのが私の考え。大沢知事は、観光と農畜産物の振興に特に力を入れると答えた。

◇県は重要な政策として医工連携を進めようとしている。群大の重粒子線治療施設はその中核となる。群大が、この度、WHOからチーム医療教育に関する「WHO協力センター」に指定されたことは、県内医学発展にとって大きな朗報である。

 チーム医療は、医師、看護師、薬剤師、理学療法師、作業療法師ら多種職員が連携して総合的な医療の提供を目指すもので、患者を心理面や社会的側面を含めて支える。医は仁という言葉がある。患部だけの治療では目的を達せられない。心を見詰た治療が必要だ。総合医療は機械的になりがちな医療の現場で人間性を活かすことになるのだろう。

 群大は研究・研修センターをつくって人材の育成を目指す。保健人材育成分野でWHOから指定されるのは国内初。高田学長はこの分野で世界の中心になることを目指している。

◇県は80年ぶりに、古墳の現地調査を行うことになった。本県は東日本最大の古墳県で1万2千基以上の古墳がある。新たな総合調査により「古代東国文化の中心地」としての実態が明らかになる。漂う時代において足もとの歴史をしっかりと見詰ることは社会の原点を知り郷土に誇りをもつことに通じる。

「80年ぶり」というのは、前回は1935年、昭和10年に県内古墳の一斉調査が行われたからである。昭和10年という年に行われたことと比べると今回の調査の意義がよりよく分かる気がする。昭和10年代は日本が戦争に向けて大きくカーブを切りつつあった。前年昭和9年には前橋で天皇を迎えた陸軍特別大演習が行われ、その際有名な誤導事件が起きた。古墳調査はその翌年である。調査には日本人の精神を天皇中心に鼓吹する狙いがあったと私は思う。今回の調査は純粋に文化の振興を目的としたものでその意義は大きい。歴史は過去との対話。過去の語りかけに注目したい。(読者に感謝)