人生意気に感ず「秘密法案の衝撃。天皇の死生観。死刑囚の証言」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「秘密法案の衝撃。天皇の死生観。死刑囚の証言」

◇秘密法案が衆院で強行的に採決され通過した。次は、衆院のコピーと批判される参院の番。その真価が問われる。「維新」と「みんな」は存在感を示せなかった。自民党では1人が棄権した。国民の「知る権利」が侵害されることが最大の課題。国民はその本質を知らねばならない。ある憲法の権威は、知る権利を当然の前提として国民の「知る義務」を訴えている。この道はいつかきた道と懸念されるのは戦前の治安維持法。

◇特定秘密として保護すべき秘密の存在は否定できない。その範囲があいまいである。漏らした公務員は10年以下の懲役、不当な方法でそれを取材した者も罰せられる。審議の時間も極めて不十分だった。

 与論の状況を見ると首相の支持率は急落するだろ。地元の国会議員は有権者に丁寧に説明すべきだ。普段地元へ来て薄っぺらな口調で「地元の為に」と演説している自民党の国会議員は、集会を開いてきちんと信念を語って欲しい。

◇仕事柄よく葬式に出る。最近の葬儀で「ちょっと惚けるのがいい」と誰かが言っていた。惚ければ死の恐さを意識しないからだろう。

 最近日本人の死生観が変わってきたと思う。生前に墓を作ったり、棺に入る体験などをやっている。

 最近(今月14日)、天皇皇后が御自身の葬儀や陵(墓)について御気持ちを現されていることは象徴的だ。御高齢になられ、そろそろ準備せねばと思われてのことであろう。両陛下の御意志を受けてと思われるが宮内庁が、最近発表した。火葬にすること、葬儀や陵は規模を小さくすること等だ。

 土葬は約350年続いた伝統。昭和天皇崩御の際は自粛で大変であった。様々な民間行事がストップし、中には結婚式を延期する例もあった。平成天皇はそれを避けたい御気持ちに違いない。ともかく、天皇皇后が自らの死を考えて配慮の考えを示されたことは死を考える全ての国民に大きな勇気を与えたと思う。

◇オウム事件の死刑囚が公開の法廷で真実を話したいと言っている。オウム事件の平田信被告の証人尋問にたつ井上嘉浩死刑囚。既に死刑が確定している人間はどのような心境で臨むのか。最早自分の刑のことは考える余地がない。この世に未練のない心で真実を語るのか興味がる。審理は来年1月に始まる。審理の続く間は死刑の執行はない。他の死刑囚も証人で出るのだろうか。裁判員裁判である。死刑の問題が国民に近づく。オウムを風化させぬ意味も。(読者に感謝)