人生意気に感ず「動物の腐体を食べる。トイレなきマンション。虚偽表示を」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「動物の腐体を食べる。トイレなきマンション。虚偽表示を」

◇死臭の原因には動物の死体もあるらしい。フィリピンの惨状が刻々と伝わる。道路が寸断され物資が届かない。人々は極限の飢えに直面し死んだ動物の腐敗した肉を食べている。かつて南方で飢えに苦しんだ日本軍を思わせる。被災地、被災者ともに、公平に物資が届かない。野宿を強いられ、窃盗、略奪、強姦が多発している。地獄絵図、サバイバルゲームの様だ。報道はこのようなことを伝える。人間は極限下でどこまで理性を保てるか。

 フィリピンの台風は社会資本の未整備や教育の遅れが惨状をひどくしていることを語る。根底にあるのは貧しさだ。異常気象は貧しさに対して容赦しないことを示した。

◇運転期間が過ぎて廃炉が迫る原発が相次ぐがそれが出来ない。解体後の「廃炉のゴミ」の処分場がないからだ。東海原発も来年から廃炉の予定だが同じ理由で解体作業は先送りになった。

 処分を迫られ困っているのは、この「廃炉のゴミ」ばかりでなく「核のゴミ」がある。これは燃えた核燃料から生れたもの。(廃炉のゴミは解体後の部品など)。

 政府は、核のゴミを再処理して再び燃料として使う計画だ(核燃料サイクル政策)。しかし、それでも核のゴミは出る。再処理後のより高レベル放射性の核のゴミ。これを地下深く埋める最終処分場のメドはない。

 私はかつて青森県六ヶ所村に建設中の再処理工場を視察したが完成していない。仮にこれが完成しても高レベルのゴミが出るということ。

 つまり、廃炉のゴミも燃焼後のゴミも、最終処分のメドがない。例えば悪いが「トイレのないマンション」はよく分かる。それでも原発を続けるかが問われている。フィリピンを襲った超巨大台風は、これでもかと、日本の原子力政策に不気味な警告をつきつけていると見なければならない。豊かな先進技術立国の責任でもある。

◇食品偽装は偽物時代の象徴である。他の偽物と比べより深刻なことは人間の健康と生命に直結する点だ。国に任せておけない。地方の役割は大きいと思っていたら新しい動きが起きた。違反者に県も措置命令が出せるように法改正が行われる方向だ。国が全国の業者を直接調査するには限界があった。消費者庁がこれまでに措置命令(表示の禁止)を出したのは僅か4件。正に氷山の一角。命を守るため「天網恢恢疎にして漏らさず」であるべきだ。(読者に感謝)