人生意気に感ず「煙霧と黄砂とPM2.5.新ローマ法王誕生」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「煙霧と黄砂とPM2.5.新ローマ法王誕生」

◇10日、午後天気は一変、上毛三山はおろか近くの景色まで黄色い砂煙で隠れてしまった。かつてないことだ。直ぐに中国の黄砂とPM2.5を連想した。「煙霧」という現象とか。

 県はPM2.5の測定地点を現在の3地点から新年度は7地点に増やす。本県は関東各県に比べ測定点が少なかった。同水準になる。環境省によれば全国の測定点が十分でない。健康を守るための戦闘態勢を整えねばならない。

◇10日の「煙霧」を直ちにPM2.5や黄砂と結び付けられないとしても、そう思って備えねばならない。中国の環境状況と我国に対するその影響は極めて深刻だからだ。

 PM2.5のような微粒子は肺の奥まで達し発がんのリスクを高めるという。中国は規制が緩いのでダイオキシンや農薬が大量に空中に蔓延し、それを吸着したPM2.5が日本を侵略する。「煙霧」の正体だとすればぞっとする。10日、ヨドバシカメラでは清浄機が飛ぶように売れたという。自衛の他手はない。

◇中国は酷い。北京とその近郊都市の大気汚染が最悪らしい。そういう都市の住民は次のように語る。「工場から戻って顔を洗うと水が黒くなる。この街の人はみな肺が悪い。工場で10年も働けば肺が真っ黒になる」

 世界銀行の中国レポートでは、大気汚染で年間約70万人が死んでいるという。中国の汚染大気は経済怪獣が吐き散らす毒息である。

 企業の経済活動は社会を壊すものでなく貢献するものでなければならない。一国の経済も同じだ。真の経済大国は図体だけではない。世界に貢献する国でなければならない。

◇新ローマ法王が誕生した。2千年のカトリックの歴史は壮大な人類のドラマであるが南米初ということでその思いを強くする。カトリックはコロンブスの新大陸発見と共にスペインによってもたらされた。2つの文明の遭遇は新大陸の人々にとっては過酷な悲劇の幕開けだった。布教という目的のためには手段を問わない征服者によって殺戮の限りが尽される。新しく持ち込まれたウイルスの影響もあって原住民は激減し労働力供給のためアフリカの黒人を対象とする奴隷貿易が始まる。

 過ちを乗り越えてカトリックは新大陸に広がった。新法王はアルゼンチン人と知って驚く。かつて独裁者ペロンはカトリックを抑圧した。夫人のエバが演説したバルコニーを思い出す。精神世界の危機に法王はどう向き合うか。(読者に感謝)

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