人生意気に感ず「暴雪の悲劇。稲むらの火。大川小と船越小。黒潮町」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「暴雪の悲劇。稲むらの火。大川小と船越小。黒潮町」

◇暴風雪8人死亡、正に異常気象だ。夏、1時間に100ミリを超える雨が降ったが、それが雪にかわればこのような事態になるのだろう。北海道東部、立往生の車続出、母と3人の子が車中で一酸化炭素中毒死、車外に脱出した者は凍死など、道内の死者は計8人。雪に閉じ込められたときの状況判断が生死を分ける。

 地球が狂い出している。私たちは国の内外を問わず大災害の時代を生きている。日本は比較的平穏であるから異常事態に慣れていない。異常を想定しまさかの時に備える心の準備がないと命を落とす。雪の事件はこの事を教えている。

◇迫る大災害は巨大地震と大津波である。私たちは、「3.11」として、千年に一度の大災害を経験した。これは序曲と考えねばならない。南海トラフの3連動が確実に近づいている。「3.11」を教訓として活かすことが最大の課題である。

◇名古屋大の津波による低地のリスク研究が報道された。国内人口の約2割・2200万人が津波の被害を受ける可能性がある。東京、大阪、愛知などの大都市は巨大な人口を抱え危険の大きい低地にある。

 「教訓」を活かすために防災教育は極めて重要。1896年の三陸沿岸大津波は2万2千人の犠牲者を出したが、その時の救済物語「稲むらの火」は不朽の名作。又、今回の「船越小」と「大川小」の対比は広く伝えるべきだ。大川小では74人の児童が犠牲となり船越小ではリーダーの瞬時の機転で全員が助かった。天が与えた教材として対比研究しその結果を活かさねば。

◇「南海トラフ」が予想される最大津波は高知県黒潮町の34.4mの津波。この町の大西勝也町長のことを立花隆氏が文藝春秋最新号で書いている。町をあげて犠牲者ゼロを目指していると聞き町長を訪ねた。一人一人の避難カルテ作りの計画を知り、本気なんだな、ゼロが実現するかも知れない、とこの評論家は感想を述べる。

◇来る南海トラフ巨大地震は日本民族に対する最大の外敵である。二発の原爆を落とされて敗れた日本だが、今度は見事な戦でサムライの意地を天下に示さねばならない。

◇大川小の3回忌法要がひな祭りの日に開かれた。子を失った親の心は憐れ。当時の防災対策や当日の避難状況の検証委員会が2月に第一回会合を開いた。検証を活かす事が最大の課題である。(読者に感謝)



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