人生意気に感ず「安倍訪米。本会議の私語。群馬の直下型。黒潮町の対策」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「安倍訪米。本会議の私語。群馬の直下型。黒潮町の対策」

◇安倍首相の訪米は概ねうまくいったようだ。注目点の1つはTPPと農業。折りしも県議公開会中で群馬の農業問題が論じられていた。TPPの行方は直ちに群馬の農業に影響する。

 これ迄も、TPP(環太平洋経済連携協定)を結べば群馬の農業が壊滅的打撃を受けることが試算を基に論じられてきた。関税がゼロになるとすれば外国の安い農産物がどっと入り日本の農産物は太刀打ちできないからだ。

 オバマとの会談で、聖域(例外)もあり得ることが合意された。具体例として、アメリカも日本車受入れに関税をかけ自国の自動車産業を守る考えで、日本もアメリカ農産物輸入に税をかける方向。それでも日本農業への影響は大きい。しかし、それを日本農業改革のチャンスとして活かすべきだ。「すべての関税撤廃をあらかじめ約束することは求めない」との共同声明が出された意義は大きい。

◇22日の本会議に変化があった。シーンとして私語がなくなったのだ。実はこの日の朝、自民党県議団総会で松本議長が発言を求め「私語が目立つ、慎んで欲しい」と求めた。

 これ迄、議場後列に私語が多く私の所へも傍聴した人から批判が寄せられていた。議長の勇気ある発言は議会改革を進める意味を持つ。

◇県は24年度中に実効性ある「地震防災戦略」を策定する予定。その中で、県は22日直下型に備え具体的な減災の数字目標を示した。私は、「安全神話」に警鐘を鳴らす目的で昨年5月の本会議で群馬の3つの活断層を取り上げ、危機管理監は最大M8・1の可能性を発言し、具体的な被害数値を計算中であると表明していた。その時私は昭和6年の西埼玉地震に於ける群馬の被害は関東大震災より大きかったことを指摘した。

 のど元過ぎれば熱さ忘れる、災害は忘れた頃に必ず来る、大自然を前に想定外はない、備えあれば憂いなし、皆「3・11」の教訓である。

 県は死者を60%、被害額を50%それぞれ削減しようとする。そのために消防団員の充足率やDMATチーム数の引き上げなど様々な対策をあげる。

◇驚くべき参考例がある。来る南海地震で最大34mの津波予測のある高知県黒潮町町長が犠牲者ゼロを目指している。その対策ぶりは神戸新聞で大きく取り上げられた。町長に会った人は本気なのだと思ったと語る。この例を思えば、群馬はもっと大胆な対策が可能ではないか。(読者に感謝)

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