人生意気に感ず「市議選。シネマまえばしの危機。医工連携。甲着装人骨」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「市議選。シネマまえばしの危機。医工連携。甲着装人骨」

◇異例ずくめの前橋市議選が終わった。競争率最低、投票率最低、女性7人当選は戦後最多、市長派過半数等、振り返って注目される点だ。地方議会の形骸が指摘される中、「広き門」から入った議員の質が気になる。

 市議幹部は「市長を支えながらチェック機能も」と言っているが、政策立案能力を高めないと、「支える」ことも、「チェック機能」も十分に果たせない。県都の議会は県下自治体議会の手本。議員は新たなスタートラインを自覚して議会の役割を追究すべきだ。

◇文化都市推進を強く掲げる山本市政は文化の拠点の一つとして「映画」を重視して欲しい。前橋に名画館をと目指して頑張った「シネマまえばし」が危機にある。美術館建設のために長く休館したからだ。支える人々の大変な努力でファンも増え軌道に乗る日も近いという状況で中断となった。再開はゼロからの出発。行政の深い理解が必要だ。新美術館も図書館と一体となって進めないと活路は開けないだろう。

2月県議会が始まった。知事は提案説明に先立って、甲(よろい)着装人骨、調査、富岡製糸場世界遺産整備等に触れた。

 提案説明中注目すべきものに医療先進県ぐんまの推進がある。その中で、心臓血管センターで最先端の心臓手術を行うためのハイブリッド手術室の整備や「重粒子線治療施設」を核とした医工連携の推進がある。

◇この医工連携は、群大に拠点をつくり、重粒子線施設を核とした医療産業の集積を目指すもの。県は、この政策を進めるため文科省の「国際科学イノベーション拠点整備事業」に申請した。群大、サンデン、三菱、東芝と連携して取り組む。県は企画を練り推進するために産業政策課内に先端医療産業室を設ける。新たな産学官連携である。

 世界に誇る重粒子線がん治療施設は、始めは、東大か京大にという方針だったといわれる。それが関係者の並々ならぬ努力によって群大に作られたのだから、本県は最大限にチャンスを活かさねばならない。医療に関する新産業の発展は経済の活性化ばかりでなく県民の健康に大きく貢献する。折りしも、県は国際戦略を掲げ中国等への進出を図るが、群馬の新しい医療は大きなセールスポイントとなる。

◇県が目指す東国文化再生事業に、時を超えて力強い援軍が現れた。甲(よろい)着装人骨だ。武人は何を語るか。歴史は過去と現代の対話である。(読者に感謝)

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