人生意気に感ず「市議選と民主主義の危機。初がま。トコと動物愛護」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「市議選と民主主義の危機。初がま。トコと動物愛護」

◇異常な前橋市議選が中盤を迎えた。異常とは候補者数のこと。定数38に対する40は戦後最少。前橋市だけの問題ではない。先月は、伊勢崎市長選で五十嵐さんは無投票再選を果たした。これは1947年(昭和22)に市長公選制が始まって以来初めてのことである。

 これらは社会現象として何を意味するのか。政治の劣化を招き政治不信を加速させる。民主主義の危機に他ならない。

 私の地元芳賀地区も異常だった。現職引退で後継を探したがみつからなかった。戦後の長い芳賀の歴史で始めてのことだろう。この地域から2人の市議を出し続けたこともあったのだ。

 日本人のパワーが落ちている。若者に進取の精神がなくなっている。小さく無難に生きる、面倒なことは敢えてしない、政治に挑戦などとんでもない、ということだろう。

 選挙は民主主義を支える柱である。民主主義は理想であって、現実とは距離がある。しかし、その乖離(かいり)が恒常化すると衆愚政治になる。今の日本にその危機を感じる。

◇初がまに招待された(11日)。選挙戦の中、忙中の閑を求めて参加。黒い茶碗の青い茶を見詰ながら利休を思った。絶対権力者秀吉に対決して腹を切った利休の姿に茶の湯の深い歴史の根を感じる。伝統文化はどれも凄い歴史の試練を経て生きている。混乱の現代に於いて文化の果たす役割は大きい。

茶の湯の席で、福田元総理が程大使に会ったそうですねと言った。先日、私が中国大使館を訪ねた日の夕刻大使夫妻と食事を共にしたらしい。群馬県日中友好協会にお手伝いしますと言っておられた。3月27日の設立総会に大使出席の予定。私は嵐の中の船出に遣唐使を思いながら決意を固めている。

◇トコは家族の一員。原稿用紙に座られると暫く筆を休める。「お前も頑張ったな」と語りかけた。捨てられてミャーミャー鳴いていた時、猫嫌いの私に内緒で妻が一冬面倒を見た。巧みにすり寄って私をその気にさせて現在の地位を得たのはトコの才覚である。

 県は近く殺処分される犬やネコを減らすため動物愛護の拠点施設を作る。保護スペースを設け、専門スタッフを置き、動物愛護の啓発運動を進める。年間2800匹を越えて殺処分される。運命を感じて悲しい目で見つめる犬を見た。動物の命の軽視は人命軽視につながる。私は動物愛護協会の顧問であるが、仲間には震災被災地で救護活動している者がいる。動物愛護は人間愛護の一環である。(読者に感謝)

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