人生意気に感ず「スポーツ史上最大の危機。プロレスラー・スタンハンセン。団十郎の死」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「スポーツ史上最大の危機。プロレスラー・スタンハンセン。団十郎の死」

◇「日本のスポーツ史上最大の危機」文科相はこう発言した。柔道女子日本代表の園田前監督らに対する告発問題は日本のスポーツ界全体を震撼させ波紋は世界に広がっている。

 前向きに解決出来なければ日本のスポーツは地盤沈下してしまう。影響はスポーツに限らない。それは教育と日本人の志気に及ぶ。

 選手たちの声明には、「スポーツ文化」という言葉がある。五輪招致への影響を示唆する次の部分だ。「競技に打ち込める環境が整備されてこそ、スポーツ精神が社会に理解され、五輪を開くにふさわしいスポーツ文化が根付いた日本になるものと信じる」

 問題が世界的となった以上、国際オリンピック委員会(IOC)は、五輪を開くにふさわしいスポーツ文化を重要視するに違いない。IOCの東京視察は1ヶ月後に迫る。

◇告発に至った事情として選手たちは「前監督の暴力やハラスメントで心身ともに深く傷ついた。人としての誇りを汚され、監督の存在におびえながら試合や練習をしていた」と述べる。ここで見える重要点は信頼関係の崩壊である。信頼は極限の力を引き出す源である。誤った精神主義を脱皮しなければならない。合理的科学的なものを基盤にして、日本の精神文化を活かす時。次の五輪との関係でいえば、グットタイミングで問題が起きた。正しく受け止め乗り越えれば新天地が開ける。このプラスの影響はスポーツ以外にも広がる。

◇かつての有名スポーツ選挙が「体罰」で発言している。元巨人の桑田やプロレスラーのスタンハンセンだ。昔、大のプロレスファンだった私は忘れていた「ブレーキの壊れたダンプカー」の意外な登場に驚いた。

 2mの巨体、アメフト出身、アメフットのタックルを応用したウエスタン・ラリアットで暴れまくった。アメフット時代コーチから受けた体罰について振り返った。「コーチには怒りの感情しか残らなかった」アメリカにもかつて体罰があったことを語る。世界の情勢では先進国で体罰はなくなっている。そういう意味で世界の目が日本に注がれている。

◇団十郎の急逝に歌舞伎界が揺れている。伝統芸能の危機もさることながら私は死と対面する名優の姿に注目した。大変な痛みだったと言われる。66歳、避けられぬ死を覚悟したに違いない。放映される姿は立派だった。正に死をかけた最後の演技だったのだろう。(読者に感謝)

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