人生意気に感ず「首相所信表明。偵察衛星。北の核実験。楫取の修身説約」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「首相所信表明。偵察衛星。北の核実験。楫取の修身説約」

◇首相の所信表明から珍しく緊張感が伝わる。28日通常国会が召集され第二次安倍内閣初の所信表明が行われた。安倍氏は地獄を見たと言われた。最初の内閣を短期で辞職、国民からは坊ちゃんが放り出したと非難された。首相にカムバックするのは異例。「政治的挫折や過去の反省を教訓に」という発言に地獄を見た男の国難に向かう決意が見える。また、「私の決意の源は深き憂国の念にある」という表現からは岸信介を祖父に持つ等彼の政治的背景を感じる。所信表明演説は総じて内憂外患の危機に対するものだった。

 4つの危機を挙げる。経済の危機、復興の危機、外交安全保障の危機、教育の危機だ。特に経済の危機克服及び経済再生を喫緊の課題と位置づける。我々国民は目の前で展開される政治劇をしっかり見つめこれに参加することが中国や北朝鮮に有効に対抗し国内の深刻な課題解決の力を生むことを知らねばならない。

◇情報衛星が軌道に乗った。自民の石破幹事長はアルジェリア人質問題に関し情報の集め方の重要性を語った。人質だけでなく北のミサイルや中国の動きに対しても情報は生死を分けるカギ。

 国際紛争を解決する手段としての武力行使を否定する日本にとって、情報は国民を守る最重要の手段である。偵察衛星打ち上げの意味はここにある。衛星は、27日種子島宇宙センターから打ち上げられた。連続16回、通算21回の成功。我が国の高度な技術力を内外に示す意味もある。今回はレーダー衛星で、曇りや夜でも1mの物体を識別できる。これが機能すれば計4基で、地球上の全ての地点を1日1回以上撮影できる。地球が小さくなった事を感じる。また、種子島に鉄砲が伝わって470年、この間の火力の驚異的進歩に目を見張る。更にロケット技術の躍進は宇宙時代突入を示すものだ。

◇今、世界の耳目は北朝鮮のミサイルに集まる。射程1万キロの弾道弾は米本国に届く。ミサイル発射に対して国連制裁決議が採択。これに抗議する核実験の準備が完了したらしい。シビリアンコントロールのない先軍思想一本の隣国はそれ自体が凶器である。若い独裁指導者金正恩の暴走は恐怖だ。正に偵察衛星の出番だ。

◇県令楫取素彦が企画し全国的に使われた道徳教科書「修身説約」の現物は前橋六供公民館が保存。県教育センター主管事業による全文口語訳が入手可能に。楫取の教育を研究したい。(読者に感謝)

★「楫取素彦読本」は、現在、煥乎堂で、好評発売中です。(1F郷土コーナー1冊 300円)