人生意気に感ず「アルジェリアのテロ。ダッカとペルー。たまゆら有罪」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「アルジェリアのテロ。ダッカとペルー。たまゆら有罪」

◇アルジェリアで起きたテロ事件に日本も巻き込まれ深刻な事態となっている。日本人1人が殺害され更に10人の安否が不明等情報が錯綜している。人権と人命の尊重は国によって事情が違うから人はどの国で事件に遭遇したかにより運命が異なることになる。国際化時代の各人共通の課題である。アルジェリア政府は人命より鎮圧を優先させた感がある。「交渉はしない」と高官は語る。

 脱出した日本人は目の前で2人が射殺されたのを見て死を覚悟したと証言。「人質23人死亡、増える恐れ」、「日本人9人処刑」などの情報もある。

◇日本がこのようなテロと出合ったら我々はどうすべきか。日本は人命を最大限尊重する国だがテロ撲滅と両立させねばならない。

 思い出すのは1977年(昭和52年)の日本赤軍航空機ハイジャック事件。政府(福田総理)は人命は地球より重い」として犯人の要求を呑んだ。ぎりぎりのそしてべストの選択だったのかが問われ批判もあった。

 また、1996年12月発生したペルー日本大使公邸占拠事件は、その年4月に私は南米行政視察で公邸を訪ね青木大使(当時)と会っていただけに衝撃は大きく記憶が鮮明である。フジモリ大統領(当時)は127日間テロと対峠した後武力で鎮圧し「ペルーはテロを許さない。そのことを世界に示したのだ」と叫んだ。フジモリはテロに屈した日本を批判していた。

◇「たまゆら」で有罪判決が下った。2009年(平成21年)3月21日私は「静養ホームたまゆら」の惨劇の跡を視察した。田畑が広がるのどかな丘、黒く焼けた木造建物の柱や壁は猛火の激しさを示していた。「夜の宿直は1人」、「中は迷路のよう」、「夜は施錠」こんな事実が伝えられていた(323日の私のブログより)。

 前橋地裁は、88歳の元理事長に禁固2年執行猶予4年の有罪判決を下した。「火災の発生や拡大は予見できた、入所者の安全に関わる注意義務を怠った」として業務上過失致死罪に当るとした。

 この事件が全国的に注目されるのは、高齢社会の行き場のない高齢者に対し行政が対応出来ない現実が全国的に存在するからである。

 県内の特養・入所待機者は8878人。県は今後3年間で1235床の増床を計画している。受け皿は将来にわたり不足する。そして無届有料老人ホームはどうしても安全面の課題がある。10人の死を活かさねばならない。(読者に感謝)


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