人生意気に感ず「国際化時代の吉田松陰。大津いじめ。八ッ場前進」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「国際化時代の吉田松陰。大津いじめ。八ッ場前進」

◇今年は国難、日本の危機をブログでも挨拶でも取り上げてきた。この危機の一つに日本人の心の問題があると思いつつ。年末に至って、安倍政権が誕生したことは何か象徴的である。長州出身の安倍晋三が尊敬する人物として吉田松陰をあげたことは、安倍氏が松陰と共に再登場した感を抱かせる。

 今年の愛読書は吉田松陰だった。海原徹(ミネルヴァ書房)と徳富蘇峰(岩波文庫)の「吉田松陰」を数冊のノートにコピーして貼り、持ち歩いて読んだ。少年時代からの習慣で時間は作り出すもの。トイレもコーヒータイムも秘かに使った。私の松陰像が胸の内に芽生え成長しつつある。

 松陰に手を出した動機は初代群馬県令楫取素彦の背景を探ることであった。二人の教育者、松陰と楫取は人間観、教育観に於いて共通の信念を持つ。楫取は教育県群馬の基礎を作った。彼は松陰が果たせなかった夢を群馬で実現させようとした。私にはこう思える。

◇安倍新総理がアメリカとの関係を再構築すると表明した時、私は吉田松陰の下田踏海事件を連想した。アメリカ行きを訴えて下田の米艦に乗り込んだ事件である。

 ペリーは日本遠征記に、松陰の事を教養ある立派な若者と評価し、命をかけて外国の知識を得ようとする日本人の激しい好奇心に驚きこの国の将来には大きな夢が広がっていると記述した。

昨今の大学生は内向きでチャレンジ精神に欠け、留学希望者が少なくなっている。これも日本の危機の1つである。

◇昨年10月の「大津いじめ」で、同級生2人が書類送検となった(27日)。自殺した生徒は「泣きながら電話した」、学校は「いじめはあったが因果関係はない」と主張した。いじめの信号を学校は見逃してきた。全校アンケートでは「自殺の練習をさせられていた」との記述もあった。いじめ生徒は家裁に送致される。

 学校の普段の対応と事件後の取り組みがまずいと犠牲者を出す。いじめた方も人生を台無しにする。大津市の事件は全国の教育界に対する警鐘である。

◇八ツ場が前進する。国交相は早期完成を表明(27日)、同日大澤知事は石破幹事長等自民幹部から、「一日も早く着工」の発言を得た。

 建設に向けた長い血みどろの歴史とあそこまで積み上げた現状の無視は民主政権失政の象徴だった。人を生かす為のコンクリートである。(読者に感謝)


「楫取素彦読本」は、煥乎堂書店(℡027-235-8111)でも販売することになりました。定価300円


☆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河 地獄の満州」を連載しています。