人生意気に感ず「石原慎太郎の衝撃波。尼崎変死事件の闇。堀越学園崩壊」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「石原慎太郎の衝撃波。尼崎変死事件の闇。堀越学園崩壊」

◇衝撃のニュースが走った。号外まで出た。石原慎太郎(80歳)が都知事を辞め新党を立ち上げるというのだ。来る衆院選に立候補するつもりだ。長い記者会見では蟻地獄に落ちたような日本が抱える諸問題を彼一流の切り口で語っていた。ドラマを見るより面白い。大劇場でとっておきの一幕が始まった感じだ。「太陽の季節」で芥川賞を取った時からの華やかな人生を見てきた。若い頃の彼はきざで軽薄に映った。政治家になった石原慎太郎も異質の世界の人に思いえ嫌いな存在だった。都知事になり八ッ場の問題で身近に接する機会が何度かあった。かつてのギラギラしたキャラクターは風雪に耐えて厚さと渋みを得て魅力的に見えた。

 何も決められず、教養のない政治家が多い中で、都知事として歯に衣着せぬ物言いは異彩を放っていた。都知事か彼のはまり役と思っていた。新党を結成して何が出来るのか。劇場の役者としては橋下と似ている。観衆は拍手喝采するだろうが自分たちの運命を託す結果を考えない。橋下と連携すれば危険度は増幅する。晩節を汚す結果になるのでは。都のためにも残念だ。

◇尼崎連続変死事件の特集記事を読んだ。いくつもの家族を飲み込んだ事件の全貌はどこまで広がるのか。前代未聞の劇場には様々な人物が登場する。主役は角田美代子という女性。少なくも4人が殺され多くの行方不明者が存在する。成績優秀な女の子、あるいは真面目に野球に打ち込んだ少年が呪縛にかかったように急変していく。支配される人々の姿は哀れで不思議だ。

 角田美代子の経歴は特異にして凄まじい。環境によってこのような人間が生れるのかと呆れる。進んだ法治国日本でなぜこのような事態が存在するのか分からない。病める社会の深みにこのような犯罪を生み出す病根があるに違いない。行き着く先は死刑判決か。日本のあちこちで病根がつくるウミが吹き出ている。

◇堀越学園が遂に解散させられる。法人は4年制の創造学園大、専門学校、幼稚園などを抱え約500人が在籍。多くの教職員もいる。混乱は大きく、学生たちの打撃は図りしれないだろう。

 文科省や県は支援策を打ち出しているが救済し切れるものではない。学生たちは、母校に誇りを持てず精神的打撃は深刻に違いない。

 私学経営者の責任の大きさが改めて問われるべきだ。少子化の中私学の危機が叫ばれている。規模拡大を求めず堅実な歩みが求められる。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、「楫取素彦読本」を連載しています。