人生意気に感ず「オリンピックと67年前の敗戦。処刑後の再審。楫取素彦除幕式」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「オリンピックと67年前の敗戦。処刑後の再審。楫取素彦除幕式」

◇顧問を務めるある組合の懇親会で挨拶した。その内容は、今、どの業界も難題を抱えて大変だが、日本人がオリンピックでぎりぎり頑張ってメダルを取る姿を見れば大いに勇気がわくではないか、また、67年前の敗戦から立ち上がったことを考えればどんなことにも耐えられる筈だというもの。

◇日本人がオリンピックの多くの種目で健闘する姿を見て67年前の敗戦時のことが思い出される。私は数えで5歳だった。前橋の大空襲は8月5日であった。私は母に手を引かれて前橋公園の防空壕に入り息を潜めていた。赤ちゃんの泣き声に「B29に聞こえるぞ」と怒る人がいた。

 この時、日本の運命を決する歴史的一大事が次々に起きていた事を小さかった私はもち論、一般の人々も知らなかった。8月6日広島に原爆が投下され、8日には、ソ連が満州に侵攻し、9日、今度は長崎が原爆に見舞われた。私は原爆の悲惨さについて、小学校に入って映画教室で知った。原爆の威力は「ピカドン」で語られた。子ども心に衝撃的であった。その後、学校で原爆の原理について教えられることはなかった。なぜかと今、改めて考えさせられる。

◇後年長崎を訪れるたびにこの街に原爆が落とされた不運さを思う。予定地は小倉であったが雲で地上が見えないため長崎となった。ちょっとした気象条件が長崎の運命を左右した。

 今年から小中校で「放射線」を教えることになった。通り一遍の授業になろうとしている。原発事故と共にヒロシマ・ナガサキもきちんと教えるべきだ。

◇私がかねて関心を持っていた東電OL殺人事件について再審開始が確定した。ネパール人ゴビンダの冤罪が明らかになる。確定死刑判決についても再審無罪が少なからずあることは衝撃的だ。最近の再審は、菅家さんの足利事件に見るように超精密なDNA鑑定、科学捜査の成果である。死刑執行後に、この科学の力によって新たな証拠が出ることは必ずあり得ることだ。執行後に無罪となったら取り返しがつかない。執行後の再審が問題となっているのは、08年執行の飯塚事件である。

◇初代県令楫取素彦の顕彰説明板の除幕式が楫取の命日、8月14日に取り行われる。県庁舎西の高浜公園内、楫取素彦功徳碑の隣りに建てられる。楫取素彦の足跡を記した。楫取素彦顕彰会が主催。8月14日午前10時、一般の人も参加可。メインの記念事業は9月18日。(読者に感謝)


☆土・日・祝日は、「楫取素彦読本」を連載しています。