人生意気に感ず「M9近しの報。吉田町の津波マップ。海が届けた小ビン」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「M9近しの報。吉田町の津波マップ。海が届けた小ビン」

◇「今年12月から来年1月にかけてM9クラスの地震が発生する可能性がある」と専門家が自分のホームページで警告したが、その後そのホームページは閉鎖された。この専門家とは北海道大学大学院附属地震火山研究観測センターの森谷武男氏。同センターは、森谷氏の予測を公式に否定したが、閉鎖前の森谷氏のホームページでは「東日本大震災の地震エコーと似た感じのエコーが観測され、もしこのまま3月11日の地震前と同じ経過をたどるとすれば再びM9クラスの地震が発生すると推測される」と書かれていた。なぜ閉鎖されたのかと疑問が広がっている。

◇学者や専門家が研究の成果に基づいて地震が近いと信じたら発表すべきだ。たとえ空振りに終わってもいい。3.11だって、今になって実は予測していたなどと言う声がある。だったらなぜ発表しなかったのか。多くの人が救われたかも知れない。

 多くの専門家が、現在、日本列島は本格的活動期に入ったといっている。房総半島沖の巨大地震、首都直下型大地震、そして、東海・東南海・南海の連動地震、これらが近いと言われているのだ。

◇これらに立ち向かうために最も重要なことは東日本大震災を教訓として活かすことだ。そのためにはまず、科学の力によって大地の変化を察知して国民に知らせること、次に自然の威力を再認識し想定の範囲を広げて防災対策を立てることだ。

 この点で静岡県吉田町が東大地震研の協力で津波ハザードマップを作ったことが注目される。東海地震が近いとされるが、この町では海抜5mの所に1万7千人が住む。500年前の明応東海地震級の大津波を想定、避難場所、避難の心得、東日本大震災の教訓などを記した。日本で初めての試み。他の手本となるだろう。

◇共愛学園賛助会の理事会に出た(1日)。そこで、私は東日本大震災のことやオウムの終結と関連づけて共愛の宗教教育の意義などを話した。この会場で校長が面白い話をした。十数年前同校新聞部が太平洋に流した小ビンが東北の被災地に流れ着いたというのだ。中には、このビンを受け取った人は連絡して下さいというメッセージが入っていた。早速連絡があった。津波の海が、打ちひしがれた被災地に小ビンを届け新しい交流の仲立ちをした。被災地の人々は海の優しさに勇気をもらった事だろう。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河共に」を連載しています。