人生意気に感ず「国のやらせ。事故調査委。地獄の王プルトニウム検出」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「国のやらせ。事故調査委。地獄の王プルトニウム検出」

◇白根開善学校の理事会に出る(1日)。理事長の報告事項の中に放射線問題があった。吾妻の草津に近い山地は高濃度汚染地帯である。線量計を用意して細かく測定し、グランドに土を入れたり努力している。私は求められて県の放射線対策を説明し、寮生活を送る生徒の内部被曝に注意すべきことを求めた。飲料水は湧水なので山中のセシウムによる汚染が心配だった。山のキノコなども注意しなければならない。理事は各地から集まっているので他県の状態も聞くことが出来た。

◇白根の理事会で、私は、放射能の危険性を隠して、国策として国と電力会社が「安全神話」をつくり上げてきたことは国家的犯罪といえると発言。今国会で、福島第一原発事故の調査委員会を国会に設ける法律が成立した。強制的に証人喚問が出来、原則公開。全国民が注目する。そこで明らかにされることを今後の教訓とすべきだ。全世界も注目する。原発につき世界の新しい方向をつくる契機となるからだ。

◇国と電力各社が一体となって原発の安全性を演出してきた驚くべき事実が明かになった。国のやらせ要請を調査する第三者委員会の最終報告である。それは、国主催のシンポジウムで国が電力関係者の動員や賛成意見を述べることなどを求め、会場が住民で埋まって賛成意見が相次ぐように演出していたことを明らかにした。国の関与が認定されたのは、泊原発、浜岡原発、伊方原発、玄海原発。

◇娘夫妻が経営するシネマまえばしの試写会で、「チェルノブイリ・ハート」を見た(2日)。続出する奇形児出産の惨状は見るに耐えない。これまでに、スリーマイル島事件(1979年)、チェルノブイリ事件(1986年)と続く中で、原発の放射能の恐怖は明らかだった。それにもかかわらず、「いかさま」で国民を欺いてきた国の責任は重い。映画を見てその思いを強めた。多くの人に見て欲しい映画だ。

◇文科省は、福島第一原発周辺の土壌汚染マップを公表しその中で、ストロンチウムとプルトニウムの敷地外での検出を明らかにした。プルトニウムの検出は民間の科学者はすでに明らかにしていたが国の公表は初めて。微量で問題ないというが原発事故の深淵の恐怖を窺わせる。

◇プルトニウムの語源は地獄の王・プルートーン。この世で最も毒性の強い元素。肺がんの原因となるが肺に対する許容量は400万分の1グラム。半減期は2万4千年。検出は原発事故による放射能の恐怖を示す象徴的な出来事である。(読者に感謝)


☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。