人生意気に感ず「ナデシコの光。9.11と3.11」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ナデシコの光。9.11と3.11」

◇それ程サッカーマニアでなかった私がいつしかナデシコファンになっていた。「3.11」後の社会でナデシコ効果は大きい。澤、川澄、木村3選手がテレビに出ていた。その中で、川澄奈穂美さんが被災地の事を語っていた。試合前にビデオを見て、自分たちよりも、もっと大きなものと闘っている人たちがいる、頑張らねばと思ったというもの。彼女らの表情や発言を見て、皆、試合の中で成長していることを感じた。サッカーは、集団プレー。心が通じ合っていなければ連携プレーも活きない。彼女たちの助け合う姿が日本人に、そして、とくに、被災地の人たちに勇気を与えている。

◇世界と日本で起きた大事件が節目を迎えている。「9.11」と「3.11」。いずれも、私の脳裏に焼きついて、生ある限り離れることのない出来事だ。3.11は、激しく進行中で、渦中にいることを肌で感じる。

 ニューヨークの同時多発テロから10年が経つ。01年9月11日。2つの超高層ビルに飛行機が突っ込むのを見た。ケーキにナイフを突き刺すような光景は、一瞬現実のものと思えなかった。全米の国民は星条旗を掲げ、大統領ブッシュはテロへの復讐を誓った。間もなく、フランスなどの強い反対を押し切ってイラクへの攻撃が始まった。同盟国日本は賛成しアメリカに従った。反対出来ない世論が世界を覆い、それは県議会の中も同様だった。

 テロは許せない。しかし、アメリカのイラク攻撃は間違いだった。超大国が感情に負けて押し流される姿を見た。

 アメリカは民主主義の王者と思っている。民主主義は人類普遍の原理であるが、それぞれの国には歴史がある。民主主義の進歩にも違いがある。アメリカはこの10年を振り返って大きな教訓を得たことだろう。

 私は、アメリカの民主主義には、他国に押しつけてはならない特質があると思う。宗教だ。人類普遍といいながら、明らかにキリスト教に立脚している。だから、アメリカの民主主義をイスラムの世界に強制すれば宗教戦争の様相をおびるのだ。

◇「3.11」は、日本を変え、日本の変化を通して世界を変えることになる。人類は火を手に入れ、新たな火と共に発展してきた。石油、原子力というように。今、第3の火、原子力の扱いで人類は大きな壁に突き当たった。大きく方向転換していくポイントに日本が立つ。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。