人生意気に感ず「野田どじょうのスタート。赤城大沼の汚染」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「野田どじょうのスタート。赤城大沼の汚染」

◇野田新総理のスタートは順調に見える。民主党のこれ迄の首相の中で一番映りがいい。自民党の最近の首相は、残念ながら新総理に比べお粗末だ。自らを、どじょうにたとえ、「泥臭さでしゃにむに全力を尽くす」と決意を述べた。どじょうは泥のなかにいる、ヒゲのあるパッとしない魚だ。海外のメディアの中には、海底にすむ醜い動物などと解説しているところがある。笑ってしまう。新総理の心中には、追い詰められて最低の原点に立つ捨て身の決意があるのだろう。死に体の怪獣が息を吹き返した。自民党はよほどしっかりしないと政権を奪還出来ない。

◇しかし、全てはこれからだ。どじょうのままでは何も出来ない。泥臭いはいいとしてどじょうは良い意味で変身しなくてはならない。私の書架に滝田ゆうの漫画・寺島町奇譚がある。そこでは、やな川にされるどじょうが腹を裂かれキュウキュウ鳴く場面が出てくる。野田どじょうが日本のためにこうならないことを祈る。

◇表明している政策で注目されるのは、増税、原発の漸減、マニフェストの見直し等だ。そしてはっきりしないのは外交である。現在の日本の状況を見れば、消費税を上げる等の増税はやむを得ない。しかし、それには前提がある。無駄をはぶくための行政改革を徹底させることだ。 マニフェストを見直すこ とは当然だ。国民との契約といっても不変ではありえない。ましてや、選挙の戦略上、国民の目先の人気を狙って作ったものもある。八ツ場ダムの中止は適例だし、子ども手当にもその要素がある。

 原発については、放射線の状況の真実を国民にありのまま示して欲しい。これまでは、隠していた事実を小出しにしているように見える。「しやにむに」は猪突猛進ではなく、現実を冷静に見詰めた上の「葉隠」の精神であるべきだ。

◇赤城山大沼のワカザギから規制値を超える放射性セシウムが検出されたことに、ここまでもと驚く。県は赤城大沼漁業組合に対しウグイ、コイ、マス類の捕獲自粛を要請。

 大沼の水が汚染されているとすれば、流れ出る水の汚染も心配だ。大沼の事実は、汚染濃度の高いホットスポットが他にも多数存在することをうかがわせる。膨大な放射線の総量はどこまで広がっているのか無気味である。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。