人生意気に感ず「子どもたちに被災地を見せよ。テロ対策条例」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「子どもたちに被災地を見せよ。テロ対策条例」

◇今年の夏は特に暑い。その中で甲子園の熱闘が続く。球児たちは、例年になく燃えているように思える。大震災への思いが彼らを突き動かしているのかも知れない。グラウンドには、頑張ろう日本の文字が見える。球児たちにとって忘れられない試合になるだろう。

 甲子園が終わると急速に秋が近づく。しかし、東日本大震災との闘いは続く。大震災は限りない教訓を日本人に投げかける。特に子どもたちに。私は、被災地の出来事を学校の教材として活かすべきだと5月議会で訴えた。県教委は市町村教委と連携してその方向で頑張っている。

 教材として活かす方法はいろいろあるが、現地を見ることは効果的である。百聞は一見にしかずだ。現地を実際に見ると災害の凄さに圧倒される。誰もが新聞やテレビで見ていることであるが、被災地の荒涼とした光景は測り知れない説得力を持つ 。私は、是非、多くの子どもたちに現地を見てほしいと思う。県教委は市町村教委と連携して、子どもたちに現地を見せる企画を実現させるべきではないか。

◇来年度から実施される新学習指導要領に放射線が登場する。社会全体が、地に足をつけた放射線学習をする機会にすべきだ。正しい知識がないから過剰に反応しパニックにおちいっている。真剣に受け止めることと、軽挙妄動とは別だ。被災地の松の木から微量の放射性セシウムが検出されたことから、京都の伝統行事でこれを燃やすことが中止になった。行き過ぎた反応ではないかと思うが、目に見えぬ未知なるものへの恐怖が人々をあおっている例だ。

◇天災に対する危機管理が目下大問題となっているが、テロに対する備えも重大である。世界中でテロが発生する中、日本はテロが少ないと言われる。しかし、オウムのサリン事件は新しいテロとして忘れることが出来ない。遡れば、血盟団事件や五・一五事件もあった。一人一殺の血盟団事件の首領は本県出身の井上日召だった。平成21年北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射した事実は重大だ。原発が狙われたら津波どころではない。県は、同年国と共同してテロ対策の図上訓練を行った。平和ボケといわれる私たちは事態を深刻に受け止めるべきだ。県議会は平成17年、武力攻撃から県民を守るため、群馬県国民保護協議会条例と緊急事態対策本部条例を議決した。今、この条例の意味をしっかりと認識すべきである。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。