人生意気に感ず「東電エリートOL殺人事件の闇。汚染牛はどこまで」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「東電エリートOL殺人事件の闇。汚染牛はどこまで」

◇東電OL殺害事件に新たな展開があった。不可解な事件である。ネパール人ゴビンダさんは地裁で無罪、高裁で逆転無期懲役、それが最高裁で確定。ゴビンダさんは一貫して無罪を主張、日弁連は冤罪として公式に支援を決め再審請求がなされていた。今回、最新技術によるDNA型鑑定の結果新たな事実が。

◇今でこそ東電社員は小さくなっているが、本来東電は超一流企業である。被害女性は一流私大を卒業し、東電の中でも当時女性として珍しいエリートコースにいた。父親は東大出の東電の幹部社員。どこでどう狂ったのか彼女は仕事が終わると渋谷の街に立って客引きをするようになった。その事は暴力団関係者を含めかなり知られた存在だったといわれる。

 彼女は売春状況を日々手帳に克明に記載していた。恐るべき「黒革の手帳」である。今、ケータイから情報がゾロゾロとバレルことがよく報じられるが迫力と凄みはその比ではない。日付、客の名、料金、そして名前の分からない客については。「?」とか「外人」などの記載がなされていた。

 この記載の正確度も問題となった。この点控訴審判決は「記載は書き誤りがないばかりでなく書きもらしも見出し難いという点において非常に確度が高いと認められる」と結論した。東電のエリート社員の業務日誌の様なものか。

◇足利事件の菅家さんを救ったのと同様な超高精度の鑑定の結果、現場で見つかったゴビンダさんとは別人男性の1本の体毛と女性体内の精液のDNA型が一致したことが判明。ゴビンダさんを有罪とした確定判決は、現場であるアパートの部屋にゴビンダさん以外の男がいた可能性を否定していた。

 菅家さんの場合とは異なり、この「新証拠」は直ちにゴビンダさんの無罪を導くものではないが、「疑わしきは罰せず」の大原則からすれば重大な「新証拠」である。再審の扉が開かれるのか非常に注目される。

◇セシウムで汚染された牛肉問題がますます深刻になっている。県は風評被害を抑えるために必死になっている。基準値以下だから健康に害はないと表明しても人々の耳には空しく響く。国や県が出す情報が信用されなくなっている。原爆、原発、放射線などを避けてきたつけが一挙に回ってきた。地域が立ち上がる時だ。8月地元公民館で放射線の勉強会を開くことになった。(読者に感謝)



☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。