人生フル回転・人生意気に感ず「今年最後の日の同級生の葬式」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生フル回転・人生意気に感ず「今年最後の日の同級生の葬式」

◇遂に今年最後の日となった。振り返ると、国の内外で実に様々なことがあった。その中で多くの人が亡くなった事がある。昨日は、旧宮城村の小学生時代の同級生の葬式があった。元気で愉快な男であったが、朝娘さんが呼びに行くと脳梗塞で意識がない状態であった。私は同級生を代表して弔辞を読んだ。弔辞には、その人の人生の物語が入る。彼の生涯は戦後の混乱と回復期に重なった。次は、弔辞の一節である。

「磯田君、君は、生まれ故郷の宮城と大前田が好きで、よく宮城、大前田と口にしていたそうです。あの頃を振り返ると数々の事が懐かしい思い出となって甦ります。私たちは昭和22年、鼻毛石の宮城村立小学校に入学しました。終戦直後の何もない時代でしたが、活気にあふれ、私たちの瞳は輝いていたと思います。私たちは裸足で通い、校舎の入口の足洗い場の水槽に飛び込んで、ぬれた足で教室に走り込みました。いたずらやケンカも日常の事で、先生の鉄拳も珍しい事ではありませんでした。私たちは、そんなスリルと刺激のある生活を自然に受け入れていたのです。

 私は最近、県議会で、いじめによる自殺問題を取り上げましたが、このような問題が起こる度に少年時代を思い出します。いじめとか体罰という言葉すら聞かなかったあの時代が何と懐かしいことでしょう。戦後の民主主義の歩みは、きれい事と理想を追求する余り、大切なものを捨て去ってきたように思えてなりません。その結果として、物は豊かになったが人間の心は逆に貧しくなったという今日の混乱を招いてしまいました。欲望のために簡単に人を殺し、親が子を虐待するといった事件が連日のように起きています。正に日本の危機です」

 磯田君は、虐待を報じるテレビの画面に向かって怒鳴ったという。正義感の強い男であった。私の弔辞は、「君の正義感を受け継ぎ県政の場でそれを実現することをもって君へのはなむけにしたいと思います」と続いた。

 来年から、ブログのタイトルを「人生意気に感ず」に変更します。日々生起する出来事を、自分の思いと結びつけながら綴りたいと考えています。引き続きご愛読の程お願いします。良いお年をお迎え下さい。(読者に感謝)