人生フル回転「鈴木宗男の涙。ウィキリークス逮捕。あかつきの快挙を」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生フル回転「鈴木宗男の涙。ウィキリークス逮捕。あかつきの快挙を」

◇鈴木宗男氏の涙を見た。絶頂期の姿と比較すると天国と地獄。新党大地の旗を掲げて、失地回復を果したかに見えたが、収賄罪などの有罪が確定し議員資格を失った。有罪確定後食道がんが見つかり10月に手術を受けた。本人とすれば泣き面に蜂の思いだろう。

 司法の鉄槌は冷厳で権力者にも容赦しない。これ迄も多くの議員が法網にからめ取られ屈辱の闇に消えた。収監の際は裸にされ、四つばいにされ肛門まで調べられるという。服役期間は約1年5ヵ月。

 人生を振り返る時間は十分過ぎる程有る。鈴木氏はどのように過ごすのか。考えようによっては、有益な時になり得る。仮に私だったら、書を読み物を書く事に使うだろう。62歳で術後であることを考えれば、体力と気力を保持するのは容易ではない。どん底に落ちた人間鈴木宗男の真価が問われる。社会に復帰する時、どのような姿になっているだろうか。

◇国家の重要公文書を公開して世界の政府機関から批判されているウィキリークスの代表が逮捕された。国家という強大な権力に立ち向かい人々の知る権利に奉仕する姿勢には共感も集まっている。しかし、国家の利益を害することも事実だ。そこには、国家と個人という対立構造がある。

 アサンジ代表は、「国家の力が強くなりすぎている。それを弱めたい」と語っていた。この点は民主主義の国と非民主主義の国で大きな差がある。一党独裁の社会主義国などは正に国家の力が強大すぎる。ウィキリークスが人間の自由を求めるのなら、このような政治体制の違いをどう考えるのだろうか。テレビで見る限りこの代表には魅力的要素が感じられる。

◇ノーベル平和賞受賞に対する中国政府の弾圧は、正に強大な国家権力による人権抑圧の典型である。受賞者の劉暁波氏はもとよりその親族も式典に出られない。ナチスドイツに言論の自由を訴えた獄中の平和運動家以来75年ぶりの「受取人のいない式典」になる。中国政府の態度は、人権抑圧の実態を自ら全世界に示すことになり、国内的絞めつけの点でも逆効果を生むに違いない。

◇「暁波」。あかつきの波とは、中国の夜明けを象徴するような名である。日本の「あかつき」は宇宙の夜明けを目指して金星に近づき逆噴射して謎の惑星の周回軌道を探りつつある。「はやぶさ」に次ぐ快挙となることを祈りたい。その成果は測り知れない。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。