「尖閣映像流出。2例目の死刑と裁判員。早朝の善光寺を走る。」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

「尖閣映像流出。2例目の死刑と裁判員。早朝の善光寺を走る。」

◇10日の予算委員会で小泉議員が、尖閣映像流出に関する菅氏の管理責任を追及した。その中で、小泉氏は、海保職員が自ら流出させたことを認めていると発言していた。世界が注目する流出情報の発信場所は、意外にも神戸市内の通称漫画喫茶(インターネットカフェ)とか。国家公務員法の守秘義務違反容疑で警視庁などから事情聴取を受けているのは、43歳の海上保安官である。容疑を認めているらしい。

 これまでもネットカフェはハイテク犯罪の温床といわれてきたが、今回は、高度な政治問題に関わる犯罪に利用された点に特色がある。これを機に野放しに近いネットカフェに対する規則が進むに違いない。平成18年版警察白書は、「安全安心なインターネット社会を目指して」という特集を組んでインターネットの悪用の実態と対策を取り上げている。

 今回の事件で注目される点は海上保安官の犯行の動機である。国家公務員法違反という点は動かし難いとしても、動機如何によっては同情論が集まるだろう。一般に映像を公開すべしという世論が強く、結果として国民の知る権利に奉仕した事になるからだ。ジャーナリズムがどこかから入手して発表した場合なら、大スクープとなり、情報源は固く守られることになったであろう。成行きには大いに関心がもたれる。

◇裁判員裁判でまた死刑が問われる。2例目である。1例目は、去る10月、耳かき営業の女性らを殺した犯人に検察官は死刑を求刑したが裁判員は無期懲役を選んだ。今回も、死刑と向き合う裁判員のストレスは大変だろう。裁判員裁判のスタートとともに、当該の裁判員だけでなく私たちも死刑と体面することになった。死刑制度存続の行方にも関わる問題である。死刑がかえって身近になって存続論が更に力を得るのか廃止の世論が高まるのか私は大いに関心を高めている。

 池田被告は命乞いする被害者の首を電動ノコで切るなどして殺した。検察は「人間のやることとは思えない」、「死刑以外の選択はありえない」と強調している。

◇長野の千曲市を視察した(10日)。長野は現在DCを実施中である。語り部タクシーなど官民一体のもてなしの実態は来年の本県DCのために大いに参考になった。観光推進特別委の県外調査は9日、10日の2日間で行われた。

◇早朝6時過ぎ、ホテルJALシティ長野を出て約1時間走った。身を切る冷気に逆らって、門前まちを駆ける。平凡な古い家のたたずまいも歴史を語りかけている。善光寺の堂内には早くも業をする人々の姿があった。私は、戦国の世の信玄と謙信の戦いを頭に描きながら手を合わせ、来年の県議選の勝利を祈った。(読者に感謝)