「次々に奇跡の救出。連続幼女誘拐の真犯人」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

「次々に奇跡の救出。連続幼女誘拐の真犯人」

◇ひしとお互いが食い込むかのように抱き合う2人。遙かな地底から奇跡の生還を果した男はいっしょに出迎えた娘よりも先に妻を抱きしめた。うーんと私は感動の場面にみとれた。生をかみ締め確かめ合う姿であった。命とはこんなに価値あるものかと教えられる。

 1500人を超える世界のメディアが押しかけて救出劇を取材している。映画化も決まっているといわれるがめったにない奇跡のストーリーだ。映画の主要な人物として地底のリーダー、ウルスアさんが登場するのは間違いない。

 生存が発見されるまでの17日間の恐怖と絶望感は想像を絶するものだったろう。人々がパニックに陥らなかったのは冷静沈着な彼の指導力によるといわれる。チリの新たな国民的英雄は最後のカプセルで地上に現れるらしい。

◇文藝春秋の「私は真犯人を知っている」、「真犯人は幼女5人連続誘拐犯」を読んだ。それぞれ、10月号、11月号に載った特集で緻密な取材に基づく手ごたえのある読み物になっている。

 栃木と群馬の県境20キロ県内で5人もの幼女誘拐事件が起きた。筆者は、真犯人は同一犯だと力説する。その中には、群馬県内で起きた大沢朋子ちゃん、横山ゆかりちゃんの2事件、また、菅家さんが犯人とされた松田真実ちゃんの事件も含まれている。

 足利事件の菅家利和さんは無期懲役の判決を受けたが再審で無罪が確定した。冤罪だったのだ。誤った捜査のため、真犯人を見逃す結果となった。

 5件のうち4件目の足利事件までは時効が完成している。しかし、太田市のパチンコ店から失踪した横山ゆかりちゃんの事件は時効が完成していない。

 最高検察庁も、同一犯の可能性を認めるようになった。だとすれば、栃木と群馬の警察は連携して捜査にあたるべきだと「記事」の筆者は訴える。時効になった事件についても真犯人を突きとめる意義は大きい。

 菅家さんの無罪のきめ手となったのは、超高度なDNA鑑定の結果である。真犯人の体液が付いた半袖シャツを真犯人特定の目的の為に使うべきだとこの筆者は主張している。筆者も警察も真犯人ではないかとマークしている人物がおり、この人物から資料を得て鑑定すれば事実が分かるというのだ。警察はなぜそれをしないのか、それは、もし当時の鑑定の間違いが証明されてしまった場合、その影響は足利事件に留まらず、他の裁判をやり直す必要が出てくるからではないかと不気味な事を指摘している。最近の検察の大敗北。それと連動するような連続幼女誘拐事件は、今後大きく動く可能性があるような気がする。(読者に感謝)