人生フル回転「はやぶさと群馬の企業。天文台の上映。落盤の恐怖」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生フル回転「はやぶさと群馬の企業。天文台の上映。落盤の恐怖」

◇先日も、このブログで書いたが日本人に夢と勇気を与えてくれた最近の出来事に、長い宇宙の旅から帰還した「はやぶさ」の快挙がある。そして、群馬の企業がこれに大きく貢献したことを知ればなおさらわくわくする。

 宇宙科学研究所の教授で、「はやぶさ」のプロジェクトマネージャー・川口淳一郎氏は次のように語る。今回の成功を実現させた力の中には、宇宙航空産業を支える町工場のコンピュータより高度な職人技がある、と。

 この町工場の一つは、富岡市の「IHIエアロスペース」のことであり、森田真弥さんと益田克之さんは、この企業に属し高度な技をもつ技術者である。2人は、オーストラリアの砂漠に落下したカプセルの回収作業にも同行した。カプセル組み立ての中心者の1人益田さんはカプセル製造の苦心を語る。「直径40センチの中に様々な部品を積み込むため、少しでも入れる角度を間違えるとカプセルが閉まらなくなります」、また、「内側から閉じるにはどうしたらよいか千恵を絞りました」と。

 内側から閉じる理由は、外側にボトルを使うと、それは大気圏突入時の3千度の摩擦熱で溶けてしまうからだ。

 小学生の時、アポロ11号の快挙を知って宇宙開発の志を立てた森田さんは、はやぶさの映像を見た子どもたちの中から、宇宙の技術者を夢みる子どもが現れることを望んでいる。

 深刻な小学校の理科離れに対して教育行政は無策に近い。はやぶさの快挙ほど刺激的な教材はない。

◇高山村の県立天文台では、9月4日と5日、特別展、「はやぶさの瞳がやってくる」を開く。「瞳」とははやぶさに搭載された2つのカメラのこと。合わせて、はやぶさの活躍を紹介した映画を午前10から上映する。私も見たいと思う。

◇逮捕、送検される万引き高齢者が急増し、20年前の約10倍に達した。これらの人にアンケートしたら、万引きの心理的背景として、「孤独」が最多の24%だった(警察庁)。高齢社会の病巣が口を開けている感じだ。百歳を超える高齢者の所在不明問題と通じるところがあるだろう。

 警視庁は、初犯の高齢者に地域社会でのボランティアやレクリエーションに参加させる初の取り組みを9月から始める。群馬の動向を見守りたい。

◇チリの落盤事故は、ショッキングな事件だ。17日目に、33名がシェルターで生存していることが分かった。チリ全土が喜びに湧いている。しかし、救出には4ヶ月かかるという。700mの地底の狭い空間で、この間、 人々は心理的に耐えられるのか、なぜ長くかかるのか。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。