思想とインド思想が融合し「禅」が確立するのじゃ。その教義は釈迦にも受け継がれ「仏」という概念も生まれることになる。さらにシュメール思想から孔子、老子、「空」の思想から孫子が兵法に応用し、 2500年後のお前達に伝えられることになったのじゃ。では仏教も禅もルーツはシュメール文明ということですね。宗教のルーツはすべてシュメールが源じゃ。調べてごらん。調べてみました。一応、学術的には現在の理解は次のようです。「紀元前 3500年頃、チグリス川とユーフラテス川の二つの大河にはさまれた土地で栄えた古代文明をメソポタミア文明という。人類史上初めての文明、そして宗教というものを生み出した揺り籠の地域である。哲学が最初の思想として広まり、そこから『無』『空』という概念を生み出した。また天文学、宇宙知識が加わり、粘土板に膨大な記録、神話が刻まれていった。その粘土板をシュメールタブレットと言う。この粘土板に知識、教義、哲学は口伝でも伝えられ、徐々に聖書としてまとめ上げたのが古代イスラエルである。一方、その概念は、紀元前 2000年頃にはインドの原始宗教と混ざり合い、サンスクリット原典、つまり仏教が芽生えた。紀元前 6世紀末には、ペルシャのダリウス王の西アジア支配、ゾロアスター教の迫害によって仏教の一部はインドに定着し、今日信じられているインド仏教の基礎が完成した。やがて紀元前 5世紀頃、シャーキャ族王・シュッドーダナの男子として、現在のネパール、ルンビニにあたる場所で誕生した釈迦により仏教は確立した。釈迦入滅、つまり死亡から約 1000年後、玄奘三蔵が 629年に陸路でインドに向かい、巡礼や仏教研究を行って、 645年に経典 657部や仏像等を持って唐に帰還した。その経典の中に密教も含まれており、 804年入唐した空海は、青龍寺で恵果から学んだ密教を日本に持ち帰った。仏教自体は 500年代に日本に伝わるが、玄奘が膨大な経典を唐に持ち帰り翻訳、最澄らがそれらを大量に日本に伝えたのが 800年代である」よく調べたのぅ。それで宗教とは何かな。宗教の源はすべて同じですね。旧約聖書はシュメール神話の内容に少し手を加えただけのものですし、瞑想、禅の思想、仏教もシュメールが起源とは、なんと偉大な文明がメソポタミアの地に誕生したものでしょう。やはり龍族の知識、青森ハイブリッド達の援助も大きかったのでしょうね。ここから宗教は二つのタイプに別れていったのじゃ。お前は宗教をどのように考えるのかな。現在、宗教と言われるものを大別しますと 2種類に分けられます。一つ目は「教示タイプ」、二つ目が「悟りタイプ」です。「教示タイプ」とは十戒やコーランに代表されるもので、 ○ ○してはいけません、 △ △すべきです、といったタイプで、学校の授業や法律、法令のようなものです。二つ目の「悟りタイプ」は瞑想、ヨガ、禅などを言い、修行者が自らの努力で「悟る」必要があるスポーツ能力のようなもの、と言えるでしょう。教示タイプとはなんじゃな。「教示タイプ」の代表はイスラム教で、イスラム教徒は絶対に豚肉を口にしてはいけない。飲酒もダメ、女性は夫と父親以外には手首および足首から奥は見せてはいけない、など規制は着物、飲食、売買、契約、習慣、結婚、離婚にまで及んでいるのです。イスラム教を代表とする「教示タイプ」の一番の特徴は他の宗教を信ずる者を排他、排除するという教えにあるでしょう。仏教でも「教示タイプ色」が強い宗派ではこの傾向が見られます。たとえば日蓮宗および日蓮系新宗教の特徴ですが、他宗派を誤りであるとして激しく排撃する点です。これは日蓮が「真言亡国、禅天魔、念仏無間、律国賊」(四箇格言)と他宗を攻撃したことに端を発しており、日蓮宗内部の各派や新宗教の間でもお互いに厳しく批判し合う傾向が強いのです。排他的特徴を持つ「教示タイプ」では、当然として他宗教、教徒との争い事、戦争、殺戮(さつりく)、処刑なども容認されてきます。排他的要素は少ないものの、浄土宗、浄土真宗などは「南無阿弥陀仏」と唱えれば極楽浄土に行けるというのも日本では普及しています。では悟りタイプとはなんじゃ。日本での「悟りタイプ」の代表として曹洞宗、臨済宗などの「禅」があります。「瞑想」に関しては、シュメール文明から紀元前 2500年頃に伝わったインダス文明、ここのモヘンジョダロ遺跡から、座法を組み瞑想を行う人物の印章が発見されています。やがてインドに伝わり、南インド出身の達磨が中国に入り、禅思想を伝えました。その後日本にも伝えられ、鎌倉時代以後、武士や庶民などを中心に広まり、各地に禅寺が建てられるようになったのです。この「禅」は日本文化全体に大きな影響を与えました。明治以降「道」と名のつくものには、禅の影響を強く受けているものが少なくありません。茶道、書道、剣道、弓道などです。これらに共通しているのは、謙虚に自分を抑えて一つのことに専念し、一事を極めて高い境地に達する、ということを良しとしている点ですので、当然、争い事などとは正反対のタイプと言えます。瞑想は悟りタイプかな。西洋で「メディテーション」と言われるものは、東洋の瞑想や禅が西洋に伝わり、逆輸入されたものです。世界の宗教の信者数は、キリスト教約 20億人( 33・ 3%)、イスラム教約 12億人( 19・ 6%)、ヒンドゥー教約 8億人( 13・ 4%)、仏教約 3・ 5億人( 5・ 9%)、ユダヤ教約 1400万人( 0・ 2%)、その他となっています。一般に、キリスト教、イスラム教、仏教は世界三大宗教と呼ばれ、人種や民族、文化圏の枠を超え広範な人々に広まっており、特定の地域や民族にのみ信仰される宗教は民族宗教と呼ばれ、ユダヤ教や神道、ヒンドゥー教などがこれに分類されます。宗教は、人間の力や自然の力を超えた存在を中心とする観念、また、その観念体系にもとづく教義、儀礼、施設、組織などをそなえた社会集団とされています。信仰とはなんじゃな。「信仰」とは、神仏などを信じ崇めること。経験や知識を超えた存在を信頼し、自己をゆだねる自覚的な態度、となります。死者の埋葬に見られる古代の習慣は宗教ではなく、人間として死者を哀悼する感情と経験から学んだ知恵によるもので、当時の人間は「存在しない観念」を追い求めるほど余裕を持っていなかったと思われます。生きるのに必死な人間は霊魂や精霊等の超自然的なものの存在を信ずる余裕もなかったでしょうし、自然そのものの人格化、自然そのものの力に対しての畏怖が原始宗教の始まりだと考えられます。