奪われた妻(26) | 夫の知らない妻

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官能小説「他人に抱かれる妻」別館です。

桔梗の細い肢体を抱きしめ、疾風は彼女の唇を吸った。

 

「あんっ・・・・」

 

妻は自分から舌を伸ばし、息を乱していく。

 

「桔梗、脱ぐんだ」

 

「いいわ・・・」

 

若妻の肢体には、いつも以上に淫らな気配が漂っていた。

 

露わにされていく白い肌、そして美しく盛り上がった胸の丘陵が闇に妖しく光る。

 

下半身を隠していた服も剥ぎ取り、疾風は桔梗を生まれたままの姿にした。

 

自分も全ての服を脱ぎ、妻の美しい躰を抱きしめる。

 

「はんっ・・・・」

 

声を漏らし、妻は彼の腰に自分から美脚を絡めた。

 

「疾風、してっ・・・・」

 

妻の脚を広げ、秘密の花弁をそっと撫でてやる。

 

「あっ・・・・」

 

布団の上で、桔梗が敏感そうに肢体を震わせる。

 

「桔梗、もうこんなじゃないか」

 

「言わないで」

 

明日、別の男に抱かれてしまう妻の肉体。

 

妻は、それを想像してこんな風に興奮しているのだろうか。

 

夫とは別の男にされてしまうことを、妻は密かに・・・・

 

「桔梗・・・・」

 

狂気をはらんだ興奮が、疾風のものを限界にまで硬くしている。

 

組み伏せた妻の肢体を見つめ、彼は一気に腰を突いた。

 

「ああんっ!」

 

激しく腰を運動させていく疾風。

 

彼の背に爪を立て、若妻は耐えきれない風に喘ぎ始めた。

 

「あっ・・・、あっ・・・、あっ・・・」

 

時間をかけ、疾風は桔梗を抱き続けた。

 

動物のように妻を背後から貫き、彼女の両肩を引いて荒々しく動く。

 

「あっ・・・・ああっ、いいっ・・・・」

 

顔を上に向け、夜の闇に快感を告白してしまう若妻。

 

「今度は私にさせて・・・」

 

彼の上になり、桔梗は自分から大胆に肢体を動かした。

 

夫の手が揺れる妻の胸に伸び、癒すような愛撫を与える。

 

下方から貫く彼のものを、若妻がきつく締め付ける。

 

「疾風・・・・、ああっ、私・・・・」

 

指先を噛み、妻が快楽の色を顔に浮かべる。

 

「あっ・・・、ああっ、イクっ・・・・」

 

その夜、桔梗は何度も頂点に昇り詰めた。

 

そして、夜が明ける頃、若妻は快感と共に眠りに落ちた。

 

「桔梗、一夜だけだ・・・」

 

心の中でつぶやきながら、疾風は寝息を立てる妻の体を抱きしめた。

 

他の誰にも妻は渡さない、とでも言うように。

 

だが、現実は彼の想いとはまるで違う方向に転がり始めようとしていた。