桔梗の細い肢体を抱きしめ、疾風は彼女の唇を吸った。
「あんっ・・・・」
妻は自分から舌を伸ばし、息を乱していく。
「桔梗、脱ぐんだ」
「いいわ・・・」
若妻の肢体には、いつも以上に淫らな気配が漂っていた。
露わにされていく白い肌、そして美しく盛り上がった胸の丘陵が闇に妖しく光る。
下半身を隠していた服も剥ぎ取り、疾風は桔梗を生まれたままの姿にした。
自分も全ての服を脱ぎ、妻の美しい躰を抱きしめる。
「はんっ・・・・」
声を漏らし、妻は彼の腰に自分から美脚を絡めた。
「疾風、してっ・・・・」
妻の脚を広げ、秘密の花弁をそっと撫でてやる。
「あっ・・・・」
布団の上で、桔梗が敏感そうに肢体を震わせる。
「桔梗、もうこんなじゃないか」
「言わないで」
明日、別の男に抱かれてしまう妻の肉体。
妻は、それを想像してこんな風に興奮しているのだろうか。
夫とは別の男にされてしまうことを、妻は密かに・・・・
「桔梗・・・・」
狂気をはらんだ興奮が、疾風のものを限界にまで硬くしている。
組み伏せた妻の肢体を見つめ、彼は一気に腰を突いた。
「ああんっ!」
激しく腰を運動させていく疾風。
彼の背に爪を立て、若妻は耐えきれない風に喘ぎ始めた。
「あっ・・・、あっ・・・、あっ・・・」
時間をかけ、疾風は桔梗を抱き続けた。
動物のように妻を背後から貫き、彼女の両肩を引いて荒々しく動く。
「あっ・・・・ああっ、いいっ・・・・」
顔を上に向け、夜の闇に快感を告白してしまう若妻。
「今度は私にさせて・・・」
彼の上になり、桔梗は自分から大胆に肢体を動かした。
夫の手が揺れる妻の胸に伸び、癒すような愛撫を与える。
下方から貫く彼のものを、若妻がきつく締め付ける。
「疾風・・・・、ああっ、私・・・・」
指先を噛み、妻が快楽の色を顔に浮かべる。
「あっ・・・、ああっ、イクっ・・・・」
その夜、桔梗は何度も頂点に昇り詰めた。
そして、夜が明ける頃、若妻は快感と共に眠りに落ちた。
「桔梗、一夜だけだ・・・」
心の中でつぶやきながら、疾風は寝息を立てる妻の体を抱きしめた。
他の誰にも妻は渡さない、とでも言うように。
だが、現実は彼の想いとはまるで違う方向に転がり始めようとしていた。