深夜のリビングルーム。
高鳴る鼓動を感じながら、私は画面を凝視し続けた。
そこに映る妻もまた、鼓動を高め、興奮を感じ始めているに違いない。
「何を始めるんですか、橋口さん」
首筋を撫でてくる彼の手を優しくあしらいながら、妻は艶めいた視線を投げた。
「奥さん、わかっているでしょう」
「今日は中川君は帰ってきませんよ」
宮野、そして北原がワインを舐めながらささやく。
二人の足は、どうやらテーブルの下で妻の脚をいじめているようだ。
彼らの足は妻の美脚を広げ、ワンピースの奥にぐいぐいと侵入しているのかもしれない。
「駄目っ、そんな奥まで・・・・」
笑みを浮かべながら、妻はどこか気持ちよさそうな声で二人に警告を与える。
「酔いも回ってきたようですし、奥さん、そろそろ楽しませてください、私たちを」
なまめかしく光る妻の首筋を愛撫しながら、橋口が興奮を隠せない様子で言った。
「どうやって楽しませればいいんですか、皆さんを」
とことん焦らすように答えながら、妻は橋口のマッサージを素直に受け止めている。
「もう、奥さん、わかってるくせに」
「ふふふ、私、わかりませんから」
テーブルの上、そして下から受ける男たちの意地悪を何とか制しながら、ワイングラスを回す妻。
笑みを浮かべる男たちを見つめ、質問を投げる。
「ゴルフ場でしたようなこと、今夜またしたいんですか、ここで?」
「奥さん、あんなお遊びじゃなくて、今夜は大人の女として俺たちを楽しませてください」
徐々に本音を明かすような雰囲気で、宮野が妻を見つめる。
「この国に来て、女性のほうはもう、すっかりご無沙汰なんです、俺たち」
「こんな海の彼方で、何年も男一人で暮らしてる身にもなってくださいよ」
男たちの正直な言葉に、妻は恥ずかしげに頬を赤らめる。
だが、私は冷静だった。
お前たち、嘘だろ、それは。
つい最近まで、林君の奥様の体を好きなだけ楽しんだはずだぜ。
夫に見せつけるように、彼の前で奥様を順番に愛したんだろう。
部下の若い妻を抱けるなんて、いい身分なことだ。
だが、そんな強気なセリフをつぶやいたところで、私には画面の中を止めることはできない。
そのときの私は、まだどこかで妻を信じていた。
まさか、最後まで許すことはないはずだ・・・・。
そんな私を動揺させるように、橋口が隣に座る妻を強く抱き寄せる。
「ねえ、奥さん、いいでしょう」
乱れ始めたワンピースの胸元を揉みながら、彼は妻の唇を吸った。
「あんっ・・・・」
ワイングラスをテーブルに置き、彼のキスを受け止める妻。
彼の舌が遠慮なく伸び、戸惑いつつ、妻もそれに応えていく。
「あっ・・・・、あんっ・・・・」
時間をかけ、ゆっくりと唇を吸い合う二人。
キスを終えた時、妻の表情には明らかな快感の気配が漂っていた。
「わかりました、みなさん」
甘い声でささやきながら、妻は言葉を続けた。
「でも、もう少しだけ、ここで飲みませんか」
時間稼ぎをするような妻の言葉に、3人はしかし、落胆した様子は見せない。
「奥さん、焦らすのがうまいんだから」
たっぷりとキスを交わした妻の肢体を見つめ、橋口が言葉を続ける。
「じゃあ、奥さん、少しずつ楽しませてください、私たちを」
「そうしましょう、時間をかけて。ねえ、皆さん」
3人が意味深な笑みを浮かべて視線を交わし合う。
そして、宮野が言った。
「じゃあ、奥さん、ワンピースを脱いでもらいましょうか」