さくらももこ展

 

さくらももこ展に行ってきました。

 

人が多くて大変でした。展示は、さくらももこさんの絵はもちろん、直筆の漫画のページを多く掲載していて、そのことが会場の中で渋滞をひき起こしていました。絵の展示会というよりは、漫画もしくは、エッセイや作文が多くを占めていて、字を細かく見ないと先に進めない構成になっていたので、見るのに時間がかかってしまいました。

 

今時の漫画は、ダイナミックというか、動きを主眼にする漫画が多い中で、ももこさんの漫画や絵は、どこか静止画や全体写真のような、つまり空間を切り取った構図が多いので、ある意味新鮮でした。


それでも彼女のすごいところは、構図が、単なる写真の切り取りではなく、想像をベースに空想の世界を切り取って作られている点です。このことは、決して写真のトレースではできない、想像からできた唯一無二の作品だと強く実感しました。


たとえば町内会の絵だとしても、町内会の皆さんが丁寧に映ってはいるけれども、そのバックにある町内会が地球のように丸くなっているような構図なのです。このことは、将来どんなにAIが進んでも真似できない彼女しか作り得ない世界だと思います。

 

その意味で、彼女は、漫画家というよりはイラストレータなんだと思います。それもマッチ箱をデザインするような、超細密なデザイナー、そんなイメージを与えてくれる展示会でした。さらに見終わると、なんか、ほのぼのとする彼女の性格を垣間見た展示会になっていました。

 

もう一つ、彼女のすごいところは、イラストの色が超綺麗なのです。彼女の作業部屋とういかアトリエの写真がありましたが、とても小さい部屋でした。そして、そこで使われているのは、色鉛筆とサインペン(Copic)を使っていました。一部写真を撮っていいエリアがありましたので、展示会の作品のほんの一部ですが紹介します。彼女のもう一つの「美しい色の世界」を紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女がもういないのは、とても寂しいことです。