原石図鑑(アクアマリン)
実は、3か月くらい一時的な「引っ越し」をする必要があり、仮住まいの間に、石のカットや研磨ができなくなってしまいました。考えたあげく、この間は製作を少しお休みにして、自分の持っている石を紹介しようと思います。よろしくお願いします。
今回紹介する石は、アクアマリンです。透き通る綺麗な青が魅力なので、歌謡曲(オメガトライブ)の題名や香水の名前にも使われる有名な石です。青色が海の色なので、癒しの効果があるといわれている石です。海にかかわる漁師さんや、船長さんがお守りとして大事に持っている石でもあります。
下記は、さざれ石と呼ばれる小物です。
エメラルドと同じベリル系の石なので、「雨」と呼ばれるインクルージョンが入りやすい石です。私の持っているアクアマリンはブラジル産ですが、上の写真のとおりインクルージョンだらけです。したがって、透明で大きなカラットの石は、とても高価で取引がされます。
ブラジルの「サンタマリア港」から出荷される品質の高い石は「サンタマリア アクアマリン」と呼ばれ、大きいものは数億円で取引されたものもあるそうです。日本の高級デパートの宝石売り場でよく売られているものは、40万円から70万円くらいのものが多いです。
こちらも多くの場合、加熱処理がされています。よくデパートで見るような、美しく、澄み切った青空の様なアクアマリンは、天然では、まずありえません。黄色や緑色が少し含まれるアクアマリンを加熱によって青色に変えたものです。
しかしながら、こちらも電気釜で人工的に青色加色させたものを天然だといっても、技術的にはまったく区別のしようがないものです。アクアマリンは加熱着色が当たり前だと言われています。もし宝石鑑定に出して、加熱着色されていますと言われたら、その宝石鑑定師、とても怪しいです。マグマによる加熱と電気釜による加熱を区別できる人がいたら超能力者です。
それより、「青いガラス玉」をアクアマリンとして売っている方が、よっぽどたちが悪いです。高価なアクアマリンを、真贋判定のためにわざわざカットできませんので、そこの値段をついた悪意のある商品です。
でもよく見るとガラス特有の気泡が入っていたりすることが多いので、ガラスだと判断がつく場合があります。私の以前のブログで、真贋レンズのチェルシーフィルターで、アクアマリンとガラスによる偽物を判定しようとしましたが、無理でした。ガラスと宝石は、チェルシーフィルターでは判断できないのです。きっともっと高価な分析器なら可能になるかもしれませんが…。
以前、製作したアクアマリンです。高級アクアマリンを使用しました。やはり、雨(インクルージョン)が入ってしまう事はともかく、宝石と呼べるためには、ある程度の透明度が必要です。


