シーグラスのネオン化

 

シーグラスの深い傷を取り、バレル研磨機である程度まで磨くと、シーグラスの表面が写真でいうマット加工のような状態になり、とても綺麗になることが分かりました。さらにある条件のもとシーグラスの傷をとり、曇りガラスのようにすると、シーグラスの輪郭がネオンのように浮かびあがってくるこも分かりました。これはとっても綺麗です。どのようにしたらネオンのように光るシーグラスが作れるのか、いろいろ実験してみました。

 

SiC300番で磨いたところ

(前回ご紹介したシーグラスです。)

 

さらに上位の番手で磨いたところ

 

どの番手まで必要かはガラスによって違います。通常は4000番手くらいで十分です。

 

まず分かったことは、平たいシーグラスよりも、分厚いシーグラスの方が、輪郭が光るということです。次に分かったこは、磨きすぎてピカピカにしてしまうと、この光る輪郭が消えてしまうことです。さらに分かったことは、シーグラスについている深い傷を完全に取ってあげないと、傷の方が光ってしまい輪郭が強調されないということです。

 

以上の3つの条件が揃うと、面白いことにシーグラスの輪郭がネオンのように光出すのです。もちろんシーグラスの色によって光り方が違うので、明るい色のシーグラスを選ぶという大前提も必要です。

 

⚫以下の3条件が重要です。

1.厚めのシーグラス、できれば小さくてサイコロのように立方体形のシーグラスを探すこと。(四角くなるようにリューター等で削る方法もあります。)

2.シーグラスにもともとある深い傷を「完璧に」取り除くこと。(300番手のSiCでバレル研磨するか、もしくはリューターで予め取り除くことがいいです)

3.表面を適度な「曇りガラス」にすること。(ガラスのようにピカピカにしては光りません)

 

なぜ輪郭が光るか不思議ですが、私なりに想像すると、サイコロ状のガラスは、平面より光を集めやすく、曇りガラス化することで、光が中に閉じ込められるようになり、さらに傷がないと、そこから光が漏れださなくなるので、輪郭から光るのではないかと思っています。

 

海に落ちていた日本酒の瓶の底の部分をリューターで厚めに切ってサイコロのようにしてみました。

 

このサイコロシーグラスを、上記で説明したようにバレル研磨で磨いてみました。

注意することは、表面の傷を完全に取り除き尽くすことです。そのため、私は、傷を取ってから少しづつ高番手に進むだけでなく、さらに高番手で磨くことで1度ピカピカにした後、面倒ですが1500番手に戻る作業を入れています。


他のシーグラスでも行ってみました。

 

 

私の知る限りでは、ガラスを再融解してピカピカにする人はいますが(ガラスフュージング)ネオン化する人は今のところ知りません。新しい表現方法だと思います。


次回は、ガラスを再融解(ガラスフュージング)するのではなく、簡単にピカピカにする簡単方法をご紹介します。