2023年11月6日に
尊敬してやまない師、弓田亨先生が
この世を去りました。
失ったものが大きい
日本に本当のフランス菓子の味を
広めた人だと思います。
代官山パティスリー「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ」
のお菓子教室の校長であり、パティシエでした。
先生から数々のお菓子や日本のこれまでの
フランス菓子の歴史や技術について
お話を聞き、一語一句
お勉強になりました。
↑
「失われれし食と日本人の尊厳」
先生はとても毒舌でバッサリ
日本のお菓子業界について
お話されていましたからね。
学校へ通うようになって
体系的に基礎を学べました。
入学時に何も出来ない人が
フランス菓子全般を学んで
1年で全て作れるようになるのはすごいことです。
基本の生地全て
基本のクリーム全て
基本の混ぜ方
これだけ学べばフランス菓子は作れるんだ
と思いました。
↓私の宝もの、これ以外のお菓子本はいりません。
『少量でおいしいフランス菓子のためのルセットゥ1巻～6巻』弓田亨著
イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ企画
文章・装丁・内容・写真 全てが素晴らしい内容です。
本当の貴重本です。
先に進むには精神的な部分が必要でした。
先生は常にそれを追求していた様に思います。
自分自身が追求していく部分です。
私はお菓子は常に「美しい」
ものと関連している
と思っていて
「美しい」というものを追求しています。
美しいは沢山の意味があります。
味、たたずまい、余韻、所作など
先生の作るお菓子は
全てがありました。
見た目は福島弁での親父でも
品があり、フランスの雰囲気を
醸しだしているたたずまい。
うーーーん
シャンソンを歌ったり、おちゃめな部分も
沢山ありましたが
むやみにマスコミに出ることは全く
しませんでした。
よっぽど自分を持っていないと「勘違いした人生」になる
話をしていた様に思います。
生徒さんへも試食の時に
「どうですか？」と聞かれたことがありません。
食べてる様子で「美味しい」を感じ取っていたと思います。
早稲田大学文化構想学部の授業で招聘講師として、
講義をされていたことがありました。
その当時、大学でお仕事をしていた関係で
先生の授業のチラシを見たことがあります
学生さんに本当に美味しい「フランス菓子」を授業中に
振る舞われました。
そんなところもとても素敵だったなぁ
長くなりましたが
私の大好きな師匠に哀悼の意味を込めて
今日はこんなブログにしてみました。
イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ = セーヌ川に雨が降る
素敵な名前です。
これは先生がパリに修行に行かれる前に
日本に残してきた小さな子どものことを思って
川を眺めていた時の気持ちを表している。と聞いたことがあります。
先生は偉大なものを残して、生徒さんにも慕われて
とても豊かでお幸せだっただろうなと思うのです。
人間としても真に強く、やさしく立派な先生でした。
何よりも感じることが出来る人だったように思います。
誰かの心に残る、誰かになれるってこと
って凄いな、それには「誰かの為になることを
することなのかなぁと思います。」
※自分の中に溢れるものがなければ出来ないことですね。
先生、またどこかでお会い出来たら嬉しいです。
ありがとうございました。
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chocolatière Mon Chéri
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